スマホを覗き込んでも通知は来ないことに慣れる

まずは、スマホの不必要なアプリを削除しよう。SNSと各種メッセンジャーも一つずつ整理してみよう。このように、普段から時間をうんと浪費するアプリを削除するだけでもごちゃごちゃした心が少しずつ整う。

部屋でスマホを操作する日本人女性
写真=iStock.com/key05
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自分自身に集中するため、SNSアプリはもとよりカカオトーク(韓国発のメッセンジャーアプリ)も思いきって削除したことがある。

最初はグループトークはどうしよう、私に急に連絡を取りたい人がいたら、重要な知らせを逃したらどうしよう、と心配ばかりだった。

おそらくミニマリズムを始めるときは、誰もが一度くらいは通る悩みだろう。本棚を処分すれば、本はどこにしまおう? これはあとで必要になるかも?

でも、取り越し苦労だった。

当初は大事な知らせを見逃さないかと心配でスマホを確認し続けていたのだが、いくら覗き込んでも通知は来ないという事実に慣れると、もう何も気にならなくなった。

私がどうしても知るべきことがあるなら、相手はどんな手を使ってでも連絡してくるだろうと気づいたからだ。

こうして1つずつ手放すことに慣れ、私の一日は変わっていった。不必要な会話や私を揺さぶる誘惑を全部払拭したため、人生に余裕が生まれた。そして心に余裕ができ、当分解決できないと思われた悩みまで全部取り出して整理できたのだった。

人付き合いにも間違いなく整理が必要

人間関係のせいでマインドミニマリズムを実践できない人々は多い。他の人にどう思われているのか、逆に自分は他の人をどう思っているのか、関心を持ちすぎるのだ。だが、マインドミニマリズムを成功させようとするなら、人付き合いにも間違いなく整理が必要だ。

悩み多き人間関係は、心に傷を残すだけだ。自分は周囲の人々を満足させたり、彼らの意図を深読みすることに神経をすり減らし、時間を浪費していると思うなら、思いきってその関係を整理してみるのはどうだろうか?

意味のない心理戦や馬が合わなかった人たちと嫌々続けてきた縁を断ち切れば、くさくさしていた心が一気に軽くなるはずだ。

人々との関係をすべて断つのとは違う。人々に対して冷たく、不親切に接するのでもない。

そうしなくてもミニマリズムは充分に可能だ。不必要な会話やエネルギー消費を抑えればいい。例えば、不平不満を並べ立てる人や、わざと時間を奪う心配事を作り出す人とは親しく付き合う必要はない。

否定的な言葉が否定的なエネルギーを生むからだ。こんな人とは必要に迫られた会話だけ軽く交わしてやり過ごそう。