高額なサービスは「相見積もり」が鉄則

【ママ】ねえパパ、今日リフォーム会社の人が来て、無料でマイホーム診断をやってくれるっていうからやってもらったら、壁がひび割れていたんだって。「今日契約すれば3割引きにしますよ」っていうから契約しちゃった。

【パパ】ええ⁈ そういうの相談してからにしてよ……。どれどれ、その契約書見せて。

【ママ】これ。

【パパ】あ~、これぼったくり業者だよ。そもそもの値段が高過ぎて、値引きして安く見せかけているだけで、それでも高い。唯一無二の価値があるものならともかく、高額な商品・サービスは、複数の業者から同じ条件で見積もりを取る「相見積もり」をとって比較し、必要に応じて価格交渉をするのが基本だ。それに、リフォームなんて定価はあってないようなものだし。

【ママ】ええ~! でも、安いかなって……。

見積の提案をする手元
写真=iStock.com/kazuma seki
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相場を理解せずに買ってはいけない

午堂登紀雄『人生の正解をつくるお金のセンス 17歳までに知っておきたい「使う」「貯める」「稼ぐ」「守る」「増やす」の考え方』(技術評論社)
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【パパ】リフォームの費用の相場なんて知らないだろ? 情報が少ない段階では即決しないことだよ。「検討してあとで返事する」と、冷静な状態に自分を持っていくことだ。特に対面や電話でセールストークを受けているときは冷静に検討する精神的な余裕がないから、セールスマンはそこを突いて即決を迫ってくるんだよ。

「いま決めてくれたらコレをサービスします」
「いま契約してくれたらこれだけ値引きします」

とかね。

【ママ】うん、そう言われた。

【パパ】むろん即決したほうがいい場合もあるけれど、それは自分が相場感覚を持っていて、「明らかにここで決めたほうがトクだ」と理論的に納得できる場面に限ったほうがいい。基本的に、訪問でやってくるような業者、電話をかけてくるような業者は、割高だと思ってまちがいない。そうやって、高齢者や無知な人を食い物にしてるんだ。