無理に早起きする必要はない

また、ベルギーのリエージュ大学のシュミットらの研究では、16人の極端な朝型タイプと15人の極端な夜型タイプを対象にした検証を行っています。

それぞれのタイプの起床時と10時間半後の脳の活動を測定してみたところ、朝型も夜型も起床時の生産性は変わらなかったのですが、10時間半の計測では差があったといいます。

朝型タイプの脳では、注意力と概日がいじつリズムに関連する領域の活動が、夜型タイプよりも低下していました。

無理のない時間の使いかたが大切なのであって、早起きが苦手な人が、無理に早起きする必要はないのです。

苦手なアクションは、それ自体がストレスになります。

なので早起きは「三文(以上の)の害」になるのです。このことをお忘れなく。

ジャンクフードを我慢できない理由

無性にジャンクフードが食べたくなることはないでしょうか?

かくいう私もお菓子が大好きで、ついつい仕事の合間に手を出してしまいます。

進化心理学的な視点で考えると、脂や糖がたくさん含まれたジャンクフードは、もともと入手が困難な「ご馳走」でした。

ジャンクフードはもともと「ご馳走」(※写真はイメージです)
写真=iStock.com/Mizina
ジャンクフードはもともと「ご馳走」(※写真はイメージです)

しかし、文明の発達により、いまでは「ご馳走」を簡単にたくさん入手できるようになりました。

もともと貴重な「ご馳走」なので、ついつい食べすぎてしまうわけです。

もちろん、脂や糖は人間に必要な栄養素ですが、粗食を心がけていても、思いのほか摂取しているものでもあります。

その上ジャンクフードを食べてしまうと、脂や糖の過剰摂取となり、太ってしまうというわけです。