最近出会った「追いつめ男」

最近は私の体が大きくなったためか、ぶつかられることはめっきり減りましたが、このあいだ1人で子どもを乗せた自転車を押して歩いていたら、向かいから歩いてきた男性がこっちに突進してきました。自転車を押して歩いていい道で、他に人はポツポツといるくらいで人混みではありませんでした。

私は自転車の左側にいて、男性は右前方から突進してきました。だからそのままぶつかったら男性が痛いだけなので「ぶつかり」とは違って、「追いつめ」みたいな感じでした。自転車と壁の間に私が挟まれて動けなくなるみたいなやつ。そんなに広い道でもなかったので、普通だったら「避け合う、譲り合う、すみませんと言い合う」シーンです。だけどそこでグオーってこっちに向かってくるのは本来行くルートと別方向なので、異様だし不自然でした。

私はとっさに「ぶつかり系の人だ」と思って、わざと「えっとあのあの、どっち行ったらいいですか」的な感じで、自転車のハンドルを右左に動かしました。するとその人は私の横で「チッ!」とでかい舌打ちをして駅のほうに歩いて行きました。

スーツではないけど、襟の付いたピシッとしたシャツを着て、それなりの職業に就いてる感のある、私より少し年上っぽい男性でした。

そのあとも何回かその男性を見かけたのですが、いつでも「無」と「怒った男梅」が混ざったような表情で歩いています。

彼の身だしなみの整ったファッションを見ると、仕事先などではちゃんとした人って感じがします。別の立場で会ったら、私にも丁寧に親切に接してくれるかもしれない、ということを思わせます。