2012年5月18日(金)

「脳が突然回り出す」環境スイッチ&おつまみ

PRESIDENT 2012年4月16日号

著者
米山 公啓 よねやま・きみひろ
医学博士

米山 公啓

1952年、山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大卒。専門は神経内科。主な著書に『医者がぼけた母親を介護するとき』『親を元気に育てれば、あなたの老後も安心です』『左脳がみるみる若返る』などがある。

医学博士 米山公啓 構成=山本信幸
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ダルい、眠い、そわそわ……どうも頭の働きが鈍っているようだ、と感じるときがある。動かない頭でうんうん唸っても非効率。そこで、よくある職場の困った“あるある”シチュエーションを、ひらめきなどの脳内ネットワーク系と、やる気などのメンタル系にわけて、20の設問にまとめた。最新脳科学と心理学による実践的な処方箋を伝授しよう。

まずは、図のQ&Aをよく見てもらいたい。悩みに対して、一見、なんの脈絡もない処方箋が下されているように思えるだろう。散歩、買い物、おしゃべり……、まるでサボっているようだが、さにあらず。脳を刺激するためには「負荷の高い新しい経験・変化を与える」ことが肝心。

例えば質問[1]のように新発想の企画が出てこないときは「アイデアが枯れた」と悲観せず、オフィスを出て普段歩かないような細い路地に紛れ込んでみよう。都心のど真ん中だというのに古い民家が残っていたり、魚を焼くような生活の匂いがしたりという意外な発見があるはずだ。

新発想は無からは生まれない。過去の経験や記憶から、全然違うもの同士を結びつけることが発想力なのだから、脳で言えば、できるだけ遠くのエリアの脳内ネットワークを発達させたほうがいい。そのためには、路地に迷い込むなどして、視覚、嗅覚、聴覚など五感をフル動員させ、脳内のなるべく離れた場所を刺激する。特に、論理的思考の強いタイプは、近い脳細胞同士の結びつきが発達しているので、こうした“全然違うこと”をして“意外な発見”をすることが有効なのだ。

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