クワガタ、セミ、トンボ、バッタ、テントウムシ…

郵送での受付の場合、厚さ2.2センチ以下の昆虫(クワガタなど)であれば郵送料と埋葬、供養料込みで4950円。さらにサイズの大きい昆虫や、複数の昆虫を供養して欲しい場合は、7150円~となっている。また、来園での受付なら、3300円だ(いずれも一匹あたり)。

対象の昆虫はカブトムシ、クワガタ、セミ、トンボ、チョウ、テントウムシ、バッタ、カマキリなど、絶滅危惧種以外であれば大体は受け付けている。ほとんどは、カブトムシかクワガタだ。中には、ヘラクレスオオカブトなど全長20センチ近くにもなる外来の昆虫も、全国各地から持ち込まれるという。

むろん昆虫には骨格がないので、同社では火葬はしない。「墓」のカロートの底は土壌になっていて、自然に分解される仕組みだ。昆虫の墓前では月に一度、同社と協力関係にある僧侶が回向してくれるという。

運営会社のアビーコムの担当者は「子供が接する最初の命は昆虫が多い。飼育しても、いずれ死んでしまうが、その時に親がどう対応するかが情操教育の上で大切。昆虫葬を通じてぜひ、供養の心を学んでほしいと考え、この事業を始めた」と話す。

愛ペットグループの他にも、ネットで検索をかければ昆虫葬を手がける複数の業者がヒットする。首都圏で展開する別の業者の場合、「タランチュラ等のクモも独特の美しさから観賞用や可愛さからペットとされる方が増えており、様々なご相談を承っております」とし、費用は同社が手がける最安値の「ハムスター・小鳥・リスの引き取り合同埋葬プラン」と同等の価格設定で1万円となっている。