現役東大生の布施川天馬さんは、現役時に東大を含む4つの大学を受けて、すべてに落ちた。布施川さんは「浪人とは、自分勝手で苦しい選択肢。それでも浪人を選ぶのであれば、必ず守ってほしいことがある」という――。
鉛筆を握る手
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東大生の僕も1年目は明治大学さえ受からなかった

突然ですがみなさんに質問です。本日3月10日は重大な日です。いったいどのような日なのかご存じでしょうか。

正解は、「国公立大学の合格発表日が一通り出そろう日」です。私大の合格発表は大体3月頭までに出そろっているので、これでほとんどの受験生にとっての「受験戦争が終結する」と言い換えてもいいかもしれません。中期・後期日程にチャレンジする受験生もいるので、全員が終わりというわけではありませんが……。

しかし、誰にでもうれしい日となるわけではありません。極端なことを言えば、3月10日までに合格をもらえていなかった場合、「浪人がほぼ確定となる」ということ。特に、東大のような前期日程しか受験を受け付けていない大学を目指していた場合、セカンドチャンスもなくここで終了です。

とはいえ、東大を受験する人は多くが早慶やGMARCHなどの併願校を受験するもの。「東大を目指していたけど、大学全落ち」なんて人は、ほとんどいません。

実は、僕は世にも珍しい「併願校まで全落ちした東大志望の受験生」でした。現役時の受験では、東京大学文科二類、早稲田大学文学部、慶應義塾大学文学部、明治大学文学部を受験して、すべて不合格を食らいました。その後1年間の浪人生活を経て東京大学文科三類に合格しました。

全落ちとまではいかずとも、希望する大学に入れなかったから浪人するという人もいるでしょう。今回は、大学受験に完全に失敗してしまった僕がどのように考えて立ち直り、2年目の挑戦へ踏み切ることができたのか、実務的な面とメンタル的な面の両面からお伝えしたいと思います。