産経社説は「脅威は北朝鮮にとどまらない」

産経社説は9月14日付でも北朝鮮のミサイル問題を取り上げ、「加藤勝信官房長官が会見で『事実とすれば、日本を取り巻く地域の平和と安全を脅かすものだ』と述べたのはもっともだ」と書いた後、こう指摘する。

「北朝鮮による核実験や弾道ミサイルの発射は国連安全保障理事会の決議に違反する。巡航ミサイルはこれまで決議の対象になっていないが、脅威であることに変わりはない。日本は、迎撃や抑止の手立てを新たに講じていくとともに、北朝鮮には長距離巡航ミサイル発射も認めないよう外交努力をはらうべきである」

産経社説が指摘するように、安保理決議の対象外であっても脅威であることは間違いない。長距離巡航ミサイル発射の開発を認めないよう国際社会に訴えていくべきである。

さらに産経社説は「脅威は北朝鮮にとどまらない」と書いて次のように指摘する。

「鹿児島県・奄美大島の東側の日本の接続水域で10日、潜水艦が潜ったまま航行した。防衛省は中国海軍の潜水艦とみている。国際法上、違法とまでは言えないが、領海外側の接続水域を潜航するのは挑発的行動である」
「北海道知床沖では12日、ロシア機が2度にわたって日本の領空を侵犯した。航空自衛隊機が緊急発進(スクランブル)して退去するよう警告した」

中国やロシアも日本を挑発する。問題はそれに日本がどう対応していくかである。

敵基地攻撃能力の導入は、隣国を挑発することになる

産経社説は主張する。

「自民党総裁選が近く告示される政権過渡期を狙ったかのような近隣諸国による軍事的な問題行動である。政府や自衛隊は警戒を強めるときだ。総裁選立候補者は、安全保障環境をどのようにとらえているか、敵基地攻撃能力導入を含め核・ミサイルの脅威から国民をどのように守るつもりか、具体的見解を示さなければならない」

総裁選の立候補者が日本の安全保障をしっかり考え、的確な方策を講じられるよう努力するのは当然である。ただし、繰り返すが、敵基地攻撃能力の導入を声高に叫んで北朝鮮や中国、ロシアを挑発するのはいかがなものか。ここはこれまでのように同盟国のアメリカの国際政治力や軍事力をうまく利用しながら対応していくべきではないか。