人間の欲には限りがない

100万ドルを遺産として親族に与えたら、その人は感謝するだろうか?

世界屈指の大富豪として知られる実業家アンドリュー・カーネギーを例にとって検証してみよう。

彼は100万ドルを遺産として親族の男性に与えた。だが、もし生き返って、自分がその男性に罵倒されていることを知ったら衝撃を受けるに違いない。その男性は「生前、あのじいさんは3億ドル余りを慈善団体に寄付したのに、親族である自分にはたった100万ドルしか残してくれなかった」と世間に吹聴して故人をあからさまに非難したのである。

札束を持つビジネスマン
写真=iStock.com/Hanasaki
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ああ、これが人間というものなのだ。人間の本性は今までもそうだったし、これからもそうだろう。少なくともあなたが生きているあいだは人間の本性は変わりそうにないから、それを受け入れるしかない。

謙虚に批判を求めて億万長者になった人

あるセールスマンは謙虚に批判を求めた。彼はコルゲート社の営業マンとして石鹸を売り始めたとき、注文が少ししか来なかったので、失業するのではないかと不安になった。

石鹸や値段に問題がないことは明らかだったので、彼は自分に問題があると考えた。説明があいまいだったのか? 熱意が足りなかったのか?

そこで、取引先の仕入れ係に直接質問した。

「私が戻ってきたのは、石鹸を売りつけるためではなく、アドバイスをしてもらうためです。先ほどの説明でよくなかった点を教えてもらえませんか。経験が豊かで実績がある人の意見を聞きたいのです。どうぞ遠慮なく指摘してください」

彼はこうして取引先の信用を得て、的確なアドバイスをしてもらうことができた。その後、どういう展開になったか?

この人物(エドワード・リトル氏)はコルゲート社を世界最大の石鹸会社に発展させた功労者として全米屈指の億万長者になったのである。

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