「聞くだけ聞こうかな」と言うお客さんに付き合う必要はない

話を戻すと、「買わない人」とは「決める気がない人」もしくは「決めることができない人」のことです。

「買わない人」の口癖や特徴が三つあります。

①「契約するか分からないけど、とりあえず話聞かせて」

これは経験上、買わない(決める気がない人)可能性がほとんど。「注文するか分からないけど、とりあえず味見させて」みたいなイメージ。初っ端から決めることを避ける気満々。あまり時間と労力は使わない方がいい。深追いはするな。

②本題から雑談にすぐに移行したがる人

これも結局、「決める」ことから逃げる人あるある。ちなみに経験上、こういう人ほど雑談を楽しそうに調子よく話す。

③「話、聞くだけ聞こうか」

これはもはや、営業マンが舐められている。営業マンのショボさが原因のほとんど。プロの情報はそんな安いもんじゃないし、そんな安いものと思われてはいけない。このパターンもお客様が決める気がそもそもない。「まあ、なんかいい情報聞ければいっかなー」くらいにしか考えていない。秒速で切れ。

実際、営業マンと対面して、買うのか買わないのかを決めるのは「胆力」が必要です。胆力とは、一言で言うなら度胸。きもったまです。営業マンは、お客様の胆力を見極めるべし。

胆力レベルが低いお客様に自分の時間と労力を大きく割いてはいけない。胆力レベルが低いお客様ほど、一見営業マンに優しく、愛想よく、楽しそうに雑談するんですけどね。

どんなに高額の契約でも相手にしてはいけない人がいる

世の中には、お客様にしてはいけない人というのが存在します。

私も過去、とんでもないモンスターをお客様に持ってしまった経験があります。いくら契約高が大きくても、後々それ以上のダメージを食らうんですよね。

家に帰ってからもクレームの電話がきて、めっちゃ時間を取られるし、神経をすり減らす。そのトラウマでテンションがダダ下がったままずっと営業をしなければならないので、本当にいいことがありません。こういうモンスターをお客様にしちゃうと、仕事がきつくなるのを通り越して、人生が苦しくなってしまいます。

なので、たとえ1億円の契約だったとしても、絶対にお客様にしてはいけない。関わりすら持たないようにしてください。

このお客様にしてはいけない人を見分ける方法が、私の中で三つあります。

①「激しい言葉で非難する人」

たとえば「この間○○行ったら、その担当の○○って女がほんまクソボケで」とか、「あいつ殺したろうかな」みたいなことを言う人っているんですけど、私の経験上、そういう激しい言葉で人を非難するお客様と契約をすると、後から絶対に問題になります。

どんな高額な契約でも絶対に売ってはいけません。

暗い部屋のなかで詰問する男性
写真=iStock.com/Kritchanut
※写真はイメージです

②「仕返しをしたエピソードを武勇伝のように話す人」

これは、雑談などで不意に見られるんですけど、①とちょっと似ていて、「昔、変な営業マンからこういうことされてさ、だから金融庁に電話して潰してやったんよ」みたいに、人に仕返しをしたエピソードを武勇伝のように話す人がいるんですね。

これ、絶対にまた同じようなことをします。問題が起こる人なので売ってはダメです。