2009年2月17日(火)

同族会社の無能上司とどうつきあうべきですか

回答者ジャック&スージー・ウェルチ

PRESIDENT 2006年10月16日号

著者
ジャック・ウェルチ 

1935年、米国マサチューセッツ州生まれ。マサチューセッツ大学卒業後、イリノイ大学で博士号を取得、ゼネラル・エレクトリック社入社。副社長、上席副社長を経て、副会長に就任後、最年少の会長兼最高経営責任者となる。「フォーチュン」誌の「20世紀最高の経営者」に選ばれた。

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回答者ジャック&スージー・ウェルチ 翻訳=ディプロマット (c)2006. Jack and Suzy Welch. Distributed by New York Times Syndicate.
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私はつい最近、同族会社にマネジャーとして採用されました。上司のマーケティング担当副社長はCEOの奥さんです。彼女は大学に行ったこともなければ、マーケティングの経験もないのに、MBA保持者を含む部下全員をこまごまと管理したがります。夫の全面的な支持を背景に、自分と意見が違う人間は解雇します。聞くところによると、彼女のせいで有能な人材が何人かやめたそうです。私はやめようとまでは思っていませんが、このひどい縁故主義にどのように対処すればよいでしょうか。 匿名希望(テキサス州)


 

意地悪で言うのではありませんが、いまの仕事に応募してから採用が決まるまでの間、あなたはいったい何をしておられたのですか。

同族会社への就職を考える際には誰もが当然チェックすべき類の情報に気づくのが、あなたの場合少し遅いように思えます。「私が次に昇進するポストを何人の従兄弟が狙っているか」とか、「CEOの近親者の意見に反対するのは致命的か、それとも危険なだけか」というような情報にね。

念のため言っておきますが、私たちは同族会社で働くのは避けるべきだと言っているのではありません。同族会社は経済のかなりの部分を構成しており、ビジネス界で最もすばらしい雇用の一部を提供しています。

しかし、同族会社に就職を決める際には、自分は特殊な取引を受け入れるのだということを理解する必要があります。そして、取引には必ず得るものと、失うものがあります。

得るものは確かにあります。同族会社の文化は最高の形で表れた場合には親密で、温かみがあり、ビジネス環境ではめったにお目にかかれないレベルの仲間意識と、打ち解けた関係を与えてくれます。従業員は単なる人員ではなく家族の一員のように感じることができ、(あなたのような)マネジャーは一般に株主や意思決定者に直接会って話すことができます。自分はゲームに参加しているのだと、心から感じることができます。

あなたが気づき始めておられるように、失うものも確かにあります。

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