財布はお金の家。財布を大事に使う人は、家計管理もしっかりしている――。これまでそう言われてきたが、キャッシュレス時代に入り状況が変わってきた。財布がキレイな人ほど、カード払いが多く、浪費家になりやすいという指摘もあるからだ。現金とキャッシュレス、お金が貯まるのはどっちなのか――。
財布が長持ちする人は浪費家の傾向があるのか?
「財布はお金の家」と言われる。財布を大切に扱うことは、お金持ちになるための第一歩。そう考えて財布にこだわる人は多い。
筆者もファイナンシャルプランナー(FP)の端くれとして、お金が快適に“過ごせる”ように、財布の整理整頓は常日頃、欠かさないようにしている。レシートや領収書、小銭などはためず、クレジットカードやポイントカードも使用頻度の高いものだけを入れている。
現在の愛用品は、お札がそのまま収まる長財布。約6年前に購入した海外のブランド品だが、丁寧に使っているのでそれほど傷みはない。比較的、物持ちは良いほうだと思う。以前、使っていた財布も、「傷んだかな」と気づいたときには購入から10年たっていた。
▼いつまでも摩耗しない長財布のオーナー
ところが、最近、家計相談を受けに来た40代の女性から、「財布が長持ちする人は浪費家の傾向がありますよね」と言われた。なぜそうした認識になっているのだろうか。詳しく聞いてみると、「キャッシュレス」についての態度がこれまでとは違うことがわかった。
財布も「モノ」なので、使用頻度が高ければその分、傷みやすい。現金で買い物をするときは、レジ前で財布を出し、お札や小銭を数え、レジで支払う。この一連の手順はちょっと煩わしい。それに、女性ものを中心に、最近は大きくて分厚い財布が多いため、その「出し入れ」や小銭入れ部分の「開け閉め」などで、少しずつ摩耗する。