たとえばポケモンGOは13歳未満の利用には保護者の同意が必要だ。ポケモンGOの利用にはグーグルのアカウントが必要だが、これらのサイトでは13歳未満の登録を禁止している。ポケモンGOの初回起動時にも、冒頭で生年月日の入力を求められ、13歳未満の場合にはグーグルのアカウントは選ぶことができない。その代わりに「ポケモントレーナークラブ」という選択肢が表示される。グーグルと違い、このアカウントは13歳未満でも保護者の同意があれば作成できる。利用規約にも13歳未満の利用には、「親権者等の確認及び同意の両方」が必要だと書かれており、運営側には13歳未満でも遊べる手段を提供しようとする意図があることがうかがえる。

また運営側が動作確認をしていない機種ではアプリをダウンロードすることもできない。特に「Android」の場合には注意が必要だ。筆者の知人でも、娘のスマホがポケモンGO非対応だったので、新しいスマホを買い与えたものの、そちらも非対応だったため、泣く泣く自分のスマホを娘に譲ったというケースがあった。

とりわけ気をつけてほしいのは、そういった非対応端末のユーザーを標的にした「偽アプリ」や「違法サイト」が乱立していることだ。アプリ自体がニセモノだった場合にはゲームが遊べないのですぐに気付くはずだが、ポケモンGOのアプリを非公式に提供している「違法サイト」の場合、ユーザー側のモラルの問題になる。こうしたサイトは著作権法に違反しており、ダウンロードしたユーザーも刑事罰に問われる可能性がある。また、非公式に提供されるゲームには、マルウェアが仕込まれていて情報が盗まれる被害も確認されている。子供の勝手なダウンロードには注意すべきだろう。

さらに保護者であれば、最初に表示される利用規約には、しっかり目を通しておいたほうがいい。ポケモンGOはグーグルから独立した「ナイアンティック」が開発したゲームで、その利用規約は米国的な非常にシビアなものだ。ゲームの登録時には確認しなかったという人もいるだろう。利用規約はネットで公開されているので、後からでもパソコンの画面でじっくり読むことができる。

このなかにはスマホのゲームとしては一般的ではない項目も盛り込まれている。たとえばプレイ開始から30日以内に電子メールを含む「書面」で拒否の意思を伝えない限り、集団訴訟などに参加する権利を放棄することになる。またゲームのプレイ中に起きる事故に対しては、ユーザー自身が保険などに加入して備える義務があるという。