周りに比べ、自分は仕事の効率が悪いようだ。一緒に飲んだ翌日、自分は遅刻したのに、同僚は朝早くから仕事をしていた――。日々の何気ない習慣を改めるだけで、そんな悩みも解消するかもしれない。

午前10時の習慣
「メールチェックはすぐやるべきか」

▼見るならどっち?
[A]重要なプレゼン前にやる
[B]重要なプレゼン後にやる

●予防医学研究者 医学博士 石川善樹先生の場合

“出社して一番にすること”といえば、メールチェックかもしれない。しかし、チェックは後回しでいい。

「前提として言いたいのは、脳が元気なうちに重要度の高い仕事をしたほうが効率的だということです。メールチェックを後回しにできるなら、そのほうがベターです。ITテクノロジーが進化し、メールにしても1枚の企画書を書くにしても、検索エンジンやらエクセルやらを駆使して、完成度を高めようとしてしまいます。完璧主義になったらその作業に終わりはありません。そのプロセスで、あっという間に“意思決定疲れ”してしまうのです」

さて、多くのビジネスパーソンが午前中はデスクでパソコンに向かって作業することが多い。このとき、姿勢に注意しているだろうか。

健康日本21推進フォーラムによる調査(13年)では健康な状態での自分の仕事の生産性を100点としたとき、腰痛・首痛・肩こりがあるとそれは平均70点にまで低下する。

では、どう対策を立てるべきか。

「まず、パソコンのモニターの位置を目線の高さに変えます。厚い本などを下に敷くことで高さを調整します。こうして目線と同じ高さにする意味は、前かがみにならず、背筋が伸びるということ。このほうが腰痛になりにくい。また、机の高さも重要です。肩が上がってしまう場合は、肩こりになりやすい。そこでセパレート型のキーボードを用いて、膝の上に置くという方法があります。私もこのやり方で、肩への負担が劇的に減りました」

市販のパソコン台なら、台の下にキーボードを収納できるタイプの商品もあり、机の上もスッキリする。ノートパソコンの場合も、デスクトップ型と同じく、パソコン台や本を使い、目線と同じ高さに調整するといい。別売りのキーボードを使うことで、打ちやすくなり、肩こりも解消できる。