判明! ブラックバイト被害の多い業種
しかし近年、学生の生活困窮と産業界の人手不足のマッチングにより、度の過ぎたバイトがはびこるようになっています。長時間労働はもとより、正社員並みの責任を負わされる、試験前でも休ませてくれない、辞めさせてくれないなど。
いわゆる「ブラックバイト」です。
学生のバイト上のトラブルに関する公的調査として、厚生労働省の『大学生等のアルバイトに対する意識調査』(2015年)があります。これによると、ファーストフード業界でバイトした経験のある学生(大学生・短大生・専門学校生)のうち、合意した以外の仕事をさせられた者が21.3%、合意した以上のシフトを入れられた者が28.0%となっています。
これは、ファーストフード業界の数値ですが、他の業種はどうでしょう。横軸に「合意した以外の仕事」、縦軸に「合意した以上のシフト」の被害経験率をとった座標上に、28の業種を配置すると図2のようになります。
右上には、先ほどみたファーストフードのほか、コンビニ、スーパー、居酒屋などが位置しています。多くの学生が従事する、メインバイトのブラック度が高いようです。これらの業界では、人手不足が深刻なためでしょう。
これからバイトしようという新入生に注意を促す意味で、大学の学生支援課などで、こういう図を配布してはどうでしょう。各業界の自浄作用を促す上でも、効果があるかと思います。