仕事と趣味、映画と絵

実は今、個人的には映画を撮るよりも絵を描いてるほうが楽しい。でも、難しいものでねえ。絵は遊びでやってるから楽しいんだ。画家を職業にしようとでも思ったら、たちまち辛くなるだろう。たぶん耐えられないし、とてもやってられないと思う。趣味だからいいんだ。

『プレジデント フィフティ・プラス』は基本的に、おいらの世代、つまり団塊の世代を対象にしているんでしょう。その読者に言えるのは趣味はリタイアしてから始めたんじゃ遅いってこと。要するに、趣味ってのは仕事をしている現役のときから始めていないとモノにならない。仕事をサボってでも、入れ込んでやるのが趣味であって、リタイアしたから、「じゃあギターでも弾こう」なんてのは遅すぎる。趣味って、ある程度の技術に達するまでは面白くないんだよ。ギターだって60歳を過ぎてチューニングもできないんじゃつまらないでしょう。なるたけ早い時期から手を出しておくのが趣味。いちばん理想的なのは趣味にのめりこんで、仕事をやめちゃうこと。そんな趣味なら長続きする。

「おいらは映画撮るとき助監督に『次、どうすればいいの』って聞いちゃう。すると思いもつかないアイデアをくれるときがある」
「おいらは映画撮るとき助監督に『次、どうすればいいの』って聞いちゃう。すると思いもつかないアイデアをくれるときがある」