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情報はやたらめったら集めればいいというものではない。あれもこれもと情報を集めていても、それが自分の仕事とまったく関係がなかったり、関係が薄いものであれば、無駄になってしまうからだ。

自分の仕事において何が必要かということを明確にしておく必要があると話すのは、東大医学部大学院で学びながら薬局事業を立ち上げ、現在はイマジン・グローバル・ケア社長の木下弘貴氏だ。

「情報を収集するときには常にアウトプットを考えないと意味がありません。何が書いてあるかではなく、この情報で何ができるのかを頭の中で変換してからメモを取り、整理をします。経営者の仕事は判断することですが、判断するための情報を選別する基準は、自分が立てた目標です。何のために情報をインプットするのかを明確にしておく必要があります」

情報量において圧倒的なのはインターネットで、頭に入り切らない量の情報が押し寄せているが、質では新聞や本、雑誌などのメディアに軍配が上がるだろう。

しかし、ほかでは得られない貴重さということでは人からの情報が一番だというのは、400年近い伝統がある月桂冠の大倉治彦社長だ。

月桂冠社長 大倉治彦氏●1981年、一橋大学経済学部を卒業後、第一勧業銀行に入行。87年、月桂冠に入社する。副社長等を経て、97年から現職。14代目。

「今の時代は単なる情報や事件であればネットで十分です。情報をどれだけ集めるかよりも整理するほうが大切でしょう。

私に言わせれば、新聞でもこの情報はそもそも伝える必要があるのだろうかと疑問に思うものが多い。極端にいえば、媒体の情報をどれだけ遮断し、余計な情報を入れないかでしょう。そんな時間があるのなら問屋さんなどお客さんを訪ね、新聞やネットには載らない本音の話を収集することに努めています」