2015年11月9日(月)

菅官房長官「TPP、規制緩和で日本経済はさらに成長する」

塩田潮の「キーマンに聞く」【17:前編】菅義偉(内閣官房長官)

PRESIDENT Online スペシャル

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「旧・第3の矢(成長戦略)で一番重要なのはTPP」

【塩田潮】安倍晋三内閣は10月7日、内閣改造と自民党新役員人事を行い、新体制で再出発しました。ですが、党4役は全員留任、閣僚も19人のうち、政権の骨格を担う10閣僚が続投で、党内の入閣待望組に9ポストを割り振った「小規模改造」でした。

【菅義偉(内閣官房長官)】安倍政権は今回、新しく「一億総活躍社会」を掲げました。未来に挑戦する極めて大きな目標です。政権発足後、「3本の矢」という明確なメッセージを示し、それに向かって改革を推し進める形でやってきました。今年9月に総裁に再選して3年間、総理・総裁として何を目指すのか、国民のみなさんに明快なメッセージを示す権利と義務がありますから、今回、「新・3本の矢」を打ち出しました。それは経済に尽きます。強い経済は国力の源になります。それを実行に移していく上で、責任者としてやっていくのにふさわしい方を選んだというのが、今回のこの改造の基本です。

菅義偉氏(衆議院議員・内閣官房長官)

【塩田】改造人事では、2012年の総裁選で接戦を演じて安倍首相の「最大のライバル」と見られてきた石破茂地方創生相(前自民党幹事長)の処遇が注目を集めました。閣外に出て「党内野党の中核」を目指す可能性も、と見られましたが、地方創生相に留任しました。

【菅】石破さんの周りの人たちの中で、閣僚を受けるとか受けないとか、いろいろな声があったようですが、総理は最初から一貫して、石破さんには地方創生という極めて大事な仕事をやっていただく考えで、まったく変わっていなかった。

【塩田】改造前まで安倍政権が掲げてきた「旧・3本の矢」については、第1の異次元の金融緩和と第2の機動的財政政策はともかく、第3の成長戦略はまだ道半ばという評価が多かったのですが、「新・3本の矢」では成長戦略は標語としては姿を消しました。

【菅】「新・3本の矢」の一番目は経済ですから、アベノミクスの「旧・3本の矢」は当然、続けてやっていくということです。第3の矢の成長戦略はみなさんから「見えない」と言われてきましたが、もともと中・長期のテーマです。私は最初から「第3の矢で一番重要なのはTPP(環太平洋連携協定)」と言っているんです。今回、大筋で合意できましたが、第3の矢をしっかりやり遂げる上で極めて重要だと思います。

成長戦略については、今年の通常国会で22本の法案が成立しました。特筆すべきは農協改革です。1954年にできた法律を抜本改正した。安全保障関連法案に隠れて評価されなかったけど、1950年にできた法律を改正して電力事業改革の法案も通しました。法的に規制緩和を推し進める形ができたので、成長戦略の実現に大きな役割を果たすと思います。

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