今回の経済危機の結果、バイヤーは営業マンに一段と厳しい「要求」を叩き付けるようになった。そこでPRESIDENTはバイヤー緊急取材を敢行。契約を切られる営業のタイプとは──。

「不況に陥るまで日本では長く好景気が続きました。その間に営業マンは大切なものを失ったのではないでしょうか」

日本ムーグ サプライヤー・デベロップメント マネージャー●<strong>小南 卓</strong>
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日本ムーグ サプライヤー・デベロップメント マネージャー●小南 卓

そう語るのは、各企業の購買や調達の担当者たちが業種横断的に集まった「購買ネットワーク会」の代表幹事、小南卓氏だ。大手重工業メーカー、米油圧機器大手の日本法人、日本ムーグと十数年間、購買畑を歩んできた敏腕バイヤーだ。

「好景気の間、需給関係から、われわれバイヤーは本当に買うのに苦労し、ものを確保するのが精一杯でした。購買ネットワーク会が自主的な研究会として生まれたのも、互いにノウハウを共有し、購買力を磨くためでした。そして今、不況になり、営業マンにとって売るのに苦労する辛い時代に突入しています。景気の追い風だけで仕事をしてきた営業マンは、力をつけたバイヤーによってふるい落とされる。よい営業と悪い営業とが明確に分かれてくるでしょう」

金融危機以降、この言葉を実感している営業マンは多いはずだ。もちろん、好況期中にも自ら実力を磨き、優れた成績をあげてきた営業マンも少なくないだろう。その実力派をもってしても100年に一度の経済危機の中で営業を行うのは容易ではない。いよいよ営業マン格差社会が始まろうとしている。

PRESIDENT「鬼バイヤーに聞く営業マンの条件」プロジェクトは昨年夏、「嫌われる『KY営業』20種」を抽出し、「頼られる営業」の条件を探った。驚くのは、わずか半年の間に営業マンが求められるものが大きく様変わりしたことだ。

「疾風に勁草を知る」という言葉がある。激しい風が吹いているときにこそ、強い草が見分けられるといった意味だ。厳しい環境になるほど、小手先のテクニックではなく、しっかりと地に足をつけ、人間本来の力を発揮できるものだけが強い営業マンとして勝ち残れる。一方、今回、メーカー、商社、流通、ITの各業界のバイヤーに徹底取材を行い、抽出した「切り捨てられる営業マン20種」は「疾風」とともに吹き飛ばされていくことになるだろう。はたしてあなたは「勁草」になれるだろうか。