「なぜ、そのようなルールになっているのか」がわかれば、丸暗記で無味乾燥だった英文法もおもしろくなり、その魅力にはまるはず。オトナだからこそネーティブの発想が理解でき、苦手意識も克服できる。

ネーティブの発想を理解する面白さ

「中、高、大学と10年間英語をやっているのに全然できない」とよく言いますが、みなさん本当の英語をやっていません。音楽の授業を受けたからといって、弾ける楽器はありますか? そもそもやったうちに入らないので、「学生時代に勉強したのにできない」とコンプレックスを持たなくてもいい。

学校で習った英文法は丸暗記ばかりで、英語の概念を無理やり日本語に押し込んでいて、間違っていることも多い。そこに「なぜか」がないから納得できないし、面白くない。

でも、英文法は絶対に必要なもの。取っつきにくいラグビーも、あらかじめルールを知っていれば観戦が楽しめるように、英文法はいい意味でのマニュアルであり、ルールブック。先人が見いだした法則がわかれば、こんな近道はありません。

ただ、英語を真剣に勉強しようと思うなら、「覚悟」と「自分への甘やかし」が必須。語学の習得はものすごく時間がかかるもの。コツコツが苦手なら、一気にやる。3日坊主になるなら、3日で終わらせる。勉強するといったら真面目に机に向かって……となりがちですが、お気に入りの椅子に座って、ケーキを食べながらやるとか、勉強こそ一番お金をかけて楽しく学ぶ。お金を使えることが大人の武器だからです。

さらに大人の強みに論理性があります。昔はわからなかった英文法でも、今なら理解しやすいはず。誰もがつまずいた英文法の本来の意味や考え方、ネーティブの発想を理解する面白さを知れば、英文法への苦手意識改革の第一歩につながるはずです。