2015年8月10日(月)

ジム・ロジャーズ初公開! 自ら実践、儲かる株情報の読み方

PRESIDENT 2015年3月30日号

インタビュー、構成=大野和基 撮影=的野弘路
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ウォール街の生きる伝説にして、マネーとマーケットを熟知する「投資の神様」。決算書、財務諸表の数字の読み方から、分析方法、思考法、情報収集術まで、自身で実践してきたノウハウが明かされた!

この数値に注目せよ!

投資で財を成すのは簡単なことではない。私も過去に大失敗を経験し、何もかも失ったことがある。今でもすべての投資に成功するわけではない。いくら慎重にかつ大胆に投資しても間違いをおかすことがある。しかし総合的にみると大成功しているといえるだろう。私が日頃から心がけていることを読者に伝授しよう。

ジム・ロジャーズ氏

何に投資すればいいかという質問を絶えず受けるが、私の答えはいつも同じである。誰の言うことも信じてはいけない。あなた自身がよく知っているものだけに投資するのが成功への道なのである。

自分の得意分野、関心がある分野をつくることが重要だ。興味を持っていると関連情報については日頃から敏感になる。新商品が出る場合でもすぐに気付く。その商品が独自な商品かどうか、似たような商品があるかどうかも、関心を持っている分野であれば簡単にわかる。新聞や雑誌を読んでも関心があるものは必ず目にとまるからだ。新しい発明が起こった場合でも、それがどれくらいの価値があるかは自分が得意とする分野でないとわからない。

もし、あなたが車マニアなら、自動車業界に関するあらゆる本、記事、資料を片っ端から読んでいこう。何か前向きで大きな変化が起ころうとしているときには気付くはずだ。気付いたら、それを追跡すること。常に追跡していないとその価値を把握するのは難しくなる。暇さえあれば何かを読んで情報を集めよう。

私は日々起きていることについての情報は、フィナンシャル・タイムズとウォール・ストリート・ジャーナルを読んで得ている。チェックしているのは中央銀行と金利の動きである。通貨の動き、商品市場の動きに関するニュースも必ず読む。

企業の年次報告書は多くのことを語る。それを詳細に分析することも重要である。私はまず「利益率」を見ている。その企業に競争力があるかどうかがわかるからだ。利益率は高いほうがもちろんいいが、低いからその企業の調子がよくないということには必ずしもならない。過去からの推移を調べたうえで、利益率の上下が激しく、現在の利益率が低い状況にあれば、投資すべきだと判断する。利益率が上がり、株価が上昇する可能性は高いからだ。

その企業の利益率が高くても、借金がたくさんあれば長続きしないと判断し、空売りをする。数字に弱いとそういうときに株を買い続けてしまうことになりかねない。会社がどれくらい借金を持っているかを調べるために、私が確認している数字は自己資本に対する負債の比率を示す「負債資本比率」である。

複数社の利益率を比較したとき、同じ程度の利益率なら、投資したお金に対してリターンが高いほうを選ぶ。私はこれを調べるために「株主資本利益率」についてもチェックしている。

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