数字の変化から次の一手を考える

【森川】いまアクセスはどれくらい?

【田原】まだ数字は出せないのですが、サービスを始めて1カ月で急激に伸びています。

【田原】そうですか。正直に言って、僕には動画を雑誌がわりに見る感覚がよくわからない。若い人は、みんな見たがるのかな。

【森川】いまはメディアにつくりこまれた情報が多いので、もっと自然な情報を求めている人が多いのではないでしょうか。それに加えて、クリッパーになったモデルさんやタレントさんへの憧れも大きい。いくら自然でも、普通の人が日常を撮っただけだと興味は湧きません。やっぱりモデルさんが行く最新のスポットにみなさん興味を持つんです。

【田原】藤田晋さんがやっているサイバーエージェントのアメブロみたいなものですかね。あそこもタレントさんなど有名な人がブログを書いて、ユーザーを増やしました。

【森川】似ているところはありますね。

【田原】将来、クリッパーも増やしていくのですか。

【森川】いまクリッパーは約100人いますが、今後も増やすつもりはありません。数より質が大事なので、全体を100人ぐらいにして人を入れ替えながら、そこからスターが生まれるような仕組みができればいいなと考えています。

【田原】スターをつくる?

【森川】「8:2の法則」ってありますよね。どんな組織も、優秀な2割の人がそうではない8割の人の分も稼ぐという法則ですが、これはおそらくクリッパーにもあてはまります。むやみにクリッパーの数を増やしても、質が下がるだけ。それよりちゃんと発信できる人にエンパワーメントしたほうが、多くのユーザーを獲得できるんじゃないかと。