幼い頃は親のヤミ米屋の手伝い、高校入学も大学編入も裏ワザを企て、大学時代は取り立て屋。入社した会社では仕事をさぼりパチンコ。ドン底からいかにして逆転したのか。

どんなバカでも成功できる

私、似鳥昭雄の半生はやはり多くの人にとって刺激的なものらしい。日経新聞の名物コーナー『私の履歴書』に、今年4月から1カ月間、私の文章が連載された。私の歩んできた道をありのままに語ったところ、ありがたいことにたくさんの反響をいただいたのだ。

ニトリ会長 似鳥昭雄氏

小学校の頃に自分の名前を漢字で書けなかったこと、外部から招き入れた人材に会社を追い出されそうになったこと。そういったエピソードの数々は、ニトリの社員たちにとってみれば、耳にタコができるほどに聞かされた話だが、世間の「成功した経営者像」とはかけ離れている。