早起きの「徳」は「三文」どころではない

安倍晋三首相が今年2月の施政方針演説で、「昼が長い夏は、朝早くから働き、夕方からは家族や友人との時間を楽しむ」という、夏の生活スタイルを変革する新たな国民運動(「夏の生活スタイル変革」)を展開するとの方針を示しました。

それに呼応して、総務省が国家公務員や各都道府県に、「夏の生活スタイル変革」を率先して実践するように呼びかけ、とくに7月、8月には「朝型勤務」の推進に取り組むとしています。来年度には、フレックスタイムなど、それに応じた法改正の動きもあります。

ポイント1▼クリエイティブ脳で作業がはかどる

私は元々朝型で、この原稿も、会社で始業前に書いています。だいたい会社には7時から7時半くらいの間に来ますが、原稿書きや事務処理などの仕事は9時の始業前に済ませてしまうことがほとんどです。逆に、9時以降は来客や会議、講演、テレビ、移動などで時間を取られることが多いので、朝の時間帯を有効に使いたいということもあります。

ポイント2▼混雑率の低い電車で新聞に没頭

また、私は、新聞を読むのが趣味というか、仕事の一部なので、電車の中で日経新聞を読むことが日課です。そのためにも、電車が比較的空いている時間帯に、移動したいということもあります。東京の自宅では、朝ごはんを食べているときにテレビのニュースを聞きながら一般紙を読み、電車で日経を読み、会社では日経産業新聞を読むのを通常のパターンにしています。

当社は10数人の従業員の小さな会社ですが、私よりも早く出社する人が常に数人います。8時までに来ているスタッフも少なくありません。当社では9時から16時をコアタイムとするフレックス制を導入しています。

ポイント3▼組織のトップや上司が率先垂範

経営者としては、早く来て、早く帰ってくれる人がとても有難いのです。朝の効率良い時間帯に集中して仕事をし、だらだらムダな時間を過ごすことなく残業せずに帰ってくれる社員が、私には理想です。私自身も、講演やテレビなどの仕事や会食がある場合を除いては、極力残業しないようにしています。