全国にある小、中、高校などの公立学校において、タブレットPCの普及が急速に進んでいる。文部科学省が発表した調査結果によると、2014年3月時点で、全国の公立校への導入台数は7万2678台で、1年で2倍以上に増加している。併用される電子黒板の導入も加速し、全国で8万2528台。前年比1万台以上増加している。一方で、学校内にあるPC1台当たりの生徒数は6.5人と、前年から変わっていない。
学校のICT化を支援するソリューションを提供しているNECの森田浩文スマートデバイス事業部長代理は、「パソコン専用教室の端末が、徐々にタブレットPCに置き換わってきている」と話す。「タブレットPCは生徒の回答を集約したり、人前での発言が苦手な生徒でも書き込んで意見を発表できたりする。電子黒板も共に、授業の中で有効に活用できる場面が多いのです」。
学校内のPCの台数は近年あまり変化していないが、収納が容易なタブレットPCであれば専用教室以外への導入も容易なため今後も増えていくと見られている。NECの森田氏は「タブレットPCや電子黒板の導入が進めば、有効に活用するために教職員の方のICTリテラシーが重要になる。ハードウエアの販売だけでなく、ICT活用研修などへのサポートにも力を入れている」と話す。
(ライヴアート=図版作成)