2015年4月23日(木)

本当は恐ろしい柔軟剤「男をおびき寄せて囲い込む」罠

プレジデント探検隊女子部!【34】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
山本 貴代 やまもと・たかよ
女の欲望ラボ代表、女性生活アナリスト

山本 貴代静岡県出身。聖心女子大学卒業後、1988年博報堂入社。コピーライターを経て、1994年~2009年まで博報堂生活総合研究所上席研究員。その後、博報堂研究開発局上席研究員。2009年より「女の欲望ラボ」代表。専門は、女性の意識行動研究。著書に『女子と出産』(日本経済新聞出版社)、『晩嬢という生き方』(プレジデント社)、『ノンパラ』(マガジンハウス)、『探犬しわパグ』(NHK出版)。共著に『黒リッチってなんですか?』(集英社)『団塊サードウェーブ』(弘文堂)など多数。

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女の欲望ラボ代表 山本貴代=文
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「柔軟剤戦争」が巻き起こされていた

COSTCOで購入していたジャンボサイズの柔軟剤が切れたので、応急処置的に近所のドラッグストアへ足を運んだときのことだ。奥の柔軟剤が置かれている棚を見て、思わずひっくり返りそうになった。

そこは上下3段に渡り、「柔軟剤戦争」が巻き起こされていたのだ。

ざっと数えただけでも12ブランドほどあり、それぞれが細かくシリーズ化されている。小さな町のドラッグストアに43種類の柔軟剤である。2日に1回は店を訪れ、定点観測をしているつもりだったが、柔軟剤部門だけすっかり見落としていた。いつの間にか、じわじわと領域を増やしていたのだ。

「もぎたてパッションベリーの香り」
「心晴れるヒーリングオアシスの香り」
「トリップドバイ アラビアンムスクの香り」
「トリップフィンランド ノルディックグリーンの香り」
「高級ホテルのルームフレグランスのような洗練された香り」
「映画の台詞のようにインスパイアされた、温かいカクテルのようにロマンティックな香り」

いったいどんな香りなんだぁぁぁぁぁ。自分は想像力はあるほうだと思っていたが、もはや想像を超えたコピーライティングに、頭は妄想混乱状態である。完全にトリップしてしまった。

ある商品のコピー「映画の台詞のようにインスパイアされた、温かいカクテルのようにロマンティックな香り」。複雑な香りである。

値段の幅も、168円から880円までと幅広い。1回90円のお試しパックもある。安いのは安っぽい香りなのか。高ければみんなを振り向かせられるのか。文字だけで選ぶのは危険すぎる。

もはや嗅いでみるしかない。さあ、どれにしよう。香り戦争に参戦すべく、くんくん端から嗅いでいったら、途中で気分が悪くなった。結局、無難な「花粉ガード 加齢臭も防ぐ1日防臭 自然な香り ユーカリ消臭」などと書かれているものを購入してしまった。負けた。

あとで、ママ友に話したら、「失敗しても、サイズが小さいから、気軽に買い換えればいいのよ」「いろいろと試せるから、楽しいわよ。娘たちはベリー派ね」。COSTCOジャンボサイズから卒業して、すっかり詰め替え用柔軟剤の虜になってしまった筆者である。

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