「池上彰の新聞ななめ読み」突如休載の理由

8月5日・6日付の朝刊見開きで、従軍慰安婦報道の検証記事を掲載した朝日新聞。同紙を取り巻く情勢は厳しさを増している。福島第一原発の吉田昌郎元所長(故人)の調書を扱った同紙報道とも相まって、連日他メディアの批判に晒されているが、ネット上の言論が特に手厳しい。フェイスブックでは「廃刊運動」が、ツイッターでは「#朝日不買運動」。ユーチューブでもバッシング映像ばかりが並ぶ始末だ。

右翼・ネトウヨ(ネット右翼)はおろか一般人の怒りまでが集中する中、朝日新聞社内から「池上彰の連載が、慰安婦報道を批判していたため、掲載見送りになったらしい」との情報を入手した。

当の連載は「池上彰の新聞ななめ読み」(毎月最終金曜日)で、全国紙の紙面を比較・論評する人気の長寿連載。慰安婦問題はテーマといいタイミングといい、同連載には絶好の素材のはずだが、8月29日付の同紙には池上氏の記事は見当たらず、休載の断り書きも見当たらない。

さっそく朝日新聞社の記事掲載に関する問い合わせ窓口を取材したところ、「8月の掲載はありません」と見送りの事実を認めたうえで、「次回の9月の予定も未定。こちらには確かな情報が入っていない」という。見送りの理由を問い質したが、「ある事情で……。わかりません」(前出窓口担当者)。

それではと当の池上氏に確認したところ、「私の原稿に関して、朝日新聞社から掲載できないと言われたので、『今後の連載は打ち切らせていただきます』と私から申し入れました」と回答を頂いた。

先の朝日関係者が嘆く。

「週刊文春・新潮の広告掲載拒否とは次元の違う話だ。朝日新聞に対してシンパシーを抱いていた層にも失望されたら、取り返しのつかないダメージになる」