大量採用されたバブル世代を追い越し、40歳前後の世代が上司になるケースが増えている。4人の氷河期管理職が年上部下について本音で語る。
斜にかまえた「評論家」はいらない
【製薬】うちでは課長になる人は一番早くて32歳。平均でも38歳ぐらいだ。当然、40歳を過ぎてもなれない人も多く、年下の上司、年上の部下というのは全然珍しくない。上司としては年下、年上に関係なく評価している。何より結果が大事だが、その結果もどのように達成したのかというプロセスを見ている。
たとえば、年上の部下が、焦るあまり周りに嫌な思いをさせるような状況をつくって出した結果であれば、改善するように指導するけど、なかにはどこ吹く風で全然意に介さない困った人もいるよ。
【消費財】いるいる。周りの空気に関係なく強引に仕事を進める人が少なくない。40代になると、結局自分の地位を守るためだけに進めて、部下をつぶしてしまう。
【製薬】部下をつぶした場合、その裏をとるために情報を集めて、こういうやり方はやめてくださいと指導する。それでも改善せず、悪態をつくことが続くと、人事を通して処分してもらうこともある。上司の言うことを聞けということもあるが、会社や組織のルールを守れないのなら、処分を下すことを躊躇しないね。個人的にはその軸がぶれたら管理職失格だと思っている。
【広告】バブル社員の中には、プライドだけは高くて嫉妬する人が多いわね。とくに年下の上司の前ではプライドをむき出しにする。それでいて、私みたいな年下女が出世で追い抜いて自分の上司になったりすると、フレックスタイムをよいことに、ほとんど顔を合わさないようにしたりとか(笑)。最低限の仕事はするけど、ほとんど出社拒否状態の情けない人もいるわ。
【金融】管理職になれなくて年下の上司に嫉妬して逆らう人というのは、どうして自分とその人が逆転したかということをまったく理解していない。それでいて高い給与をもらっているから、言いたいことばかり言ってくる。
【広告】わかるわかる。40代後半にもなると、どこかひねくれて斜にかまえる人がいるけど、私はそういう態度が大嫌い。評論家気取りでいろいろ分析はしても、実際は現場で仕事をしている人間をけなしてばかりいて、仕事に対する熱意が感じられないの。うちは部下なしの名ばかり管理職でもそこそこいい給与をもらい、しかもある程度までは年収が上がっていく仕組みになっているからよけいに質が悪い。もう正直、いい加減にしてくれという感じよね。