(3)差をつけていることを率直に伝える

差をつけた遇し方から生じかねない対立をうまく乗り越えるためには、十分に考え抜いたコミュニケーションが不可欠だ。

マネジャーは差をつけた遇し方について隠し立てをしてはならないと、ウェアリーは言う。「マネジャーは部下に率直に伝えるべきだ。『私の仕事は君たち全員から最高のパフォーマンスを引き出すことだ。君たちが自分の潜在能力をフルに発揮しているときは、私はそれを認めて君たちにより大きな自由を与えるだろう。君たちが悪戦苦闘しているときは、どうすれば事態を改善できるか一緒に考えようと声をかけるだろう』と」。

AプレーヤーにもBプレーヤーにも十分な時間を費やすようにするために、マネジャーは自分のコミュニケーション・パターンを認識する必要があると、デロングは言う。「スター・パフォーマーは関心や褒賞に対して限りない欲求を持っており、多くのリーダーが自分では気づかないまま自分の時間の90%をAプレーヤーに費やしている」。その結果、Bプレーヤーがないがしろにされていると感じて会社をやめてしまい、彼らの重要な貢献が得られなくなるおそれがある。

そのためデロングは、コミュニケーションに関するAプレーヤーの期待にうまく対処すべきだとして、こうアドバイスしている。「あなたがどのくらいの頻度で彼らに会って、彼らのパフォーマンスや目標について話し合うつもりなのかを、あらかじめ彼らに知らせておこう」。

(翻訳=ディプロマット)