マネジャーは部下をえこひいきしてもよいものか。答えはイエス。ただ、やり方については慎重に。飛びぬけて優秀な人材に注目するあまり、堅実に働く人材への目配りを忘れると、ツケは自分に回ってくる。

リーダーは、直属の部下たちが各自の潜在能力をフルに発揮する手助けをするという重要な責務を負っている。しかしその一方で、リーダーの時間やエネルギー、予算は限られている。では、各人から最高のパフォーマンスを引き出し、それによって組織の最高のパフォーマンスを実現するために、その限られた資源をどのように配分すればよいのだろう。

スター・パフォーマーは、最高の褒賞はもちろん、マネジャーの時間と関心を最も多く与えられてしかるべきだ、と主張する専門家に従えばよいのか。それとも、遇し方に差をつけたら、目立たぬところできちんと仕事をしている有用な社員に疎外感を抱かせ、社員を分裂させることになる、と思っている人たちのアドバイスに従うべきなのか。さらに別の専門家は、マネジャーは自分のエネルギーの大部分を悪戦苦闘している社員につぎ込むべきだと主張している。

また、上司が部下の遇し方になんらかの差をつけるべきだと実際に思っているとしたら、それが自分の部署や会社にとって最善の結果を得る一助になることをどうやって確認すればよいのだろう。最も重要な点を挙げるならば、最も輝かしい仕事や褒賞を与えられない社員が疎外感を抱くのをどうやって防げばよいのだろう。

コツは次のような実証済みの方法に従うことだと、学者もビジネス・リーダーも口をそろえて断言する。