2014年4月2日(水)

「運」を引き寄せるための「4つの方法」

想いを実現するためのキャリアのつくり方 第3回

PRESIDENT BOOKS /PRESIDENT Online スペシャル

著者
大澤 亮 おおさわ・りょう
ピース トゥ ピース代表取締役社長

大澤 亮1972年生まれ。早稲田大学商学部卒。在学中に、米UC Berkeleyに留学。96年、三菱商事入社。入社2年目にタンザニアへ赴任、ODA(政府開発援助)での井戸掘削プロジェクトなどに携わる。99年に同社を退社、慶応義塾大学大学院経営管理研究科(MBA)に入学。同校在学中にトランスワークスを創業。証券会社の比較サイト、中国茶のeコマースサイトを立ち上げ、米ゴメス社とサイバーエージェントに、いずれも売却する。その後、ドリームインキュベータ、土屋鞄製造所(取締役)を経て、2009年9月、ピーストゥピースを設立。「えらぼう地球貢献」をコンセプトに、米エシカルファッションブランド「OmniPeace」「FEED」「LIV GRN」などを日本で独占展開する。2013年3月から新たな事業として、スキルや経験などを教える人と学びたい人とのマッチングプラットフォーム「shAIR」(シェア)をスタートさせた。

ピース トゥ ピース代表取締役社長 大澤 亮
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 では、具体的にどうすればいいのか。僕が自分の経験から有効だと思えるのは、次の4つだ。

1.ものごとに全力で取り組む

ひたむきに頑張っている人の周りには、自然と応援団やサポーターができてくる。スポーツでも人々が心を打たれるのは、華やかな勝利の陰に血を吐くような努力があることを知っているからなのだ。

だから、普段からなにごとにも手を抜かず自分のできる限りの力でぶつかっていくことを心がけていると、いざというとき周囲の人が力を貸してくれやすくなる。この自分以外の助けが、運のよさの本質なのだ。

逆に、誰も手を差し伸べてくれないとしたら、それはまだ必死さが足りないのかもしれない。僕自身、ものごとに全力で取り組んでいる人を見ていると応援したくなるし、実際こうした人に協力もしている。

2.絶対にあきらめない

チャンスが人に訪れる回数や頻度が同じだとすると、あきらめた時点でチャンスは逃げていく。あきらめないように工夫を重ね、継続することで運をつかむことができる。成功するまで継続するか、粘って失敗しないような結果にもち込む努力をすれば何とかなることが多い。

僕がひとつめの会社であるトレーダーズ・ネットを起業したとき、資金ショートした時点であきらめていたら売却にこぎつけることはできなかったし、ふたつめのピース・トゥ・ピースにしたって、何度も危機を乗り越えてきた。なかでも最大の危機は、ブッシュ前米大統領の姪であるローレン・ブッシュ氏との、バッグ製造にかかわる来日トラブルだ。これについては、僕の著書で詳しく触れている。あのとき、辛抱強く交渉をもちかけなかったら、いまのピース・トゥ・ピースはなかっただろう。

必死で考えれば何か生き延びる選択肢は見つかるものだ。

3.いい人になる

苦しいとき助けてもらったことは、人はずっと覚えている。また、助けてもらった人に対しては、恩に報いたいという気持ちが芽生えるのが普通の人間だ。

つまり、困ったとき協力者がほしいと思うなら、日ごろから積極的に人の仕事を手伝ったり、相談に乗ったりすることの労を惜しまないほうがいいのである。言葉を換えれば、いい人になればなるほど、成功しやすくなるのだ。

情けは人のためならずというのは、まさにこの世界の真理なのである。

2011年春、僕は、とある友人からKさんを紹介された。Kさんは起業の経験がまったくないものの、どうしてもある事業を立ち上げたいと僕に相談してきた。1回だけのつもりで、会って相談にのることを承諾したが、話を進めていくうちに、相談は数回にわたった。さらに、海外の会社との取引が絡む事業だったので「私のつたない英語では不安なので、一度海外から来日する人と会って英語で私の想いを伝えていただけませんか?」と依頼された。

もちろん、Kさんは事業立ち上げ前でお金がなく、無償である。僕もピース・トゥ・ピース創業2年目で順調に行っているとは言い難い時期でたいへんだったが、信頼できる友人の紹介だし一肌脱いで頑張ろうと、時間を割いて話し合いの場に参加し、うまく交渉がまとまるよう手伝った。

結果、その事業は外国との折衝もうまくいき、創業に至った。喜んだKさんは、何か自分が手伝えることがあればと申し出てくれた。

それから約半年後、ピース・トゥ・ピースの商品はデパートからの引き合いが多くなる一方、人手が足りなくなった。そんなとき、数人に相談したなか、真っ先に人を紹介してくれたのがKさんだった。

こうして出会ったのが、工藤亮子さんだ。

工藤さんは現在ではピース・トゥ・ピースのファッション事業に深くかかわり、売り上げをつくることに協力してくれている。ここまでピース・トゥ・ピースが成長することができたのは、彼女のおかげといってもいい。僕がKさんを手助けしたのは、友人の紹介だからであって、もちろん見返りを期待したわけではない。それでも、あのとき事業立ち上げの手伝いをして本当によかったと思っている。 

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