部課長ポストを外国人が独占

最近、筆者は日本の会社の(在日本の外資系含む)グローバル人材戦略について取材・研究しているのですが、「今後の日本でバカは住みづらくなる」とつくづく感じさせられています。

グローバルビジネスを展開する日本企業では、人事制度、評価基準などをワールドワイドで共通化する動きが盛んです。

たとえば、某IT企業では、「ナインブロック」というGEが昔から使っている人材を9つのブロックに区分けする手法を導入し、その上位層にのみ、グローバルタレントとしてのエリート教育を施しています。

異動も世界を跨いで行うのがもはやスタンダード。「グローバル・ジョブ・ポスティングシステム」と言って、本社、支社の区別なく、全世界拠点共通の「人材巨大データベース」から適材適所を選び出す仕組みになりつつあります。

ということは……。たとえ、以前は日本発の純和風だったはずの企業でも、その経営者選びの段階で適当な日本人が見当たらなければ、支社(現地法人)から外国人を引っ張ってくる、あるいは外部からヘッドハンターに引っこ抜いてきて貰う……なんて事態は今後急増すると見込まれます。

現にそんな事態はとっくに起きていて、武田薬品工業の社長は海外の医薬品会社から引き抜いてきたフランス人ですし、ソニーの前社長ストリンガー氏もソニーのアメリカ法人トップだったイギリス人でした。

あるIT会社の幹部などは、今後は経営層に留まらず、部長、課長ポストも、優秀な外国人が独占する可能性が高いと、こっそり打ち明けてくれました。

日本人は外国人に比べてそれだけ「足りない」ということでしょうか。