受験まであと1カ月……。ストレスと緊張が押し寄せる状況で、いかに自信を保つ? ラストスパートをかける方法は? 人々の悩みを解決する各方面のプロに助言を仰いだ。

勇気を持って、3学期まるごと学校を休む

受験前の追い込みの時期に“風邪対策”で学校をお休みされるご家庭は増えています。

最近では中学受験に理解のある学校も多く、休むことについて黙認している所も多いようです。

しかし、3学期に学校を休むメリットは“風邪対策”だけではありません。勉強のうえで大きなメリットがあるのです。

まず、言うまでもないかもしれませんが、勉強時間です。追い込みの時期に年明けから1カ月間、日中に勉強ができるのと、放課後しか勉強ができないのとでは演習量が全く違ってきます。特に志望校の当落線上にいるお子さんは、ここで勝負が分かれる可能性が高い。

これに加えて、日中であれば直前期でも人気家庭教師のスケジュールが空いていることが多いのも見逃せません。

直前期になると、「○○先生の指導をお願いしたいのですが、夜11時でも構いませんので、なんとかなりませんか」といった電話がかかってくることも多いのですが、実は深夜よりも平日の日中のほうが、スケジュールが空いているのです。

最近では“小学校4年生のときから受験勉強を頑張ってきたのだから、最後の1カ月くらい手段を選ばなくてもいいだろう”と勉強のために学校を休まれるご家庭が増えています。

本当に休んでも大丈夫だろうかと心配される方もいらっしゃいますが、入試の際の内申書は、中学校に届くのが2学期分まで(受験後、入学が決まってから3学期分が届く)。そのため、合否に影響は全くありません。

多少勇気のいる決断だと思いますが、思い切ってやってみる価値はあるかもしれません。

(麻布個人指導会 前中映先生)