むしろ、勉強時間を減らしてみる

私は長いこと自動車のディーラーをやっていました。年間173台の自動車を販売し、高い業績を挙げた年もありましたが、短期で見ると“月のノルマの半分にも達しない”というときもありました。

期限まで時間があるときは、いろいろと打つ手がありますが、タイムリミットまでの時間がないときに、ジタバタしても効果は上がりません。そういうときに私は、グッと活動量を減らし、過去の自分を振り返ってうまくいった方法だけをやるのです。

効果が上がらないのを作業時間でカバーしようとすると、心身ともにストレスをためてしまい、負のスパイラルに陥ってうまくいきません。

むしろ手を止めて、今必要なことを棚卸ししてみましょう。そして、“自分の勝ちパターン”や“結果が出やすい方法”に専念するのです。

スランプに陥ってしまったり、心理的に追い込まれてしまったら、1回勉強の手を休めて、“自分が得意なもの”“相手の特徴に合わせた攻略法”をリストアップしてこなしていきましょう。“結果が出る方法”で“今やるべきこと”を着実にこなしているわけですから、いずれ結果につながります。受験でいえば、“うまくいった勉強法”や“得意な分野だから落としたくない問題”“志望校への対策”といったことに専念するといいと思います。

追い詰められると「あれも大事、これも大事」となりがちですが、あえて勉強時間を削って本当に重要な点に集中してみてください。

(営業コンサルタント 大久保政彦氏)