グローバル教育の必要性が叫ばれ、文科省も英語教育の早期化を推進。しかし、日本人が世界で活躍するためには、ほかにも足りないものがある。未来のグローバルリーダーを育てるIGS(Institution for a Global Society)の福原正大代表は、「答えが1つしかない問題ばかり解かせる教育が問題」と指摘する。日本の教育が抱える課題の深層に、田原氏が切り込んだ!

なぜ日本人は世界で通用しないのか

福原正大
1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)、バークレイズ・グローバル・インベスターズを経て、2010年、グローバルリーダーを育成するInstitution for a Global Society(IGS)設立。近著に『ハーバード、オックスフォード…世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』。

【田原】福原さんは元銀行マンですが、学習塾を立ち上げた。教育に興味を持ったきっかけは何ですか。

【福原】外資系の金融機関にいたとき、世界レベルのリーダーの中に日本人がまったくいないことに気づいたのです。金融業界のトップは多様です。欧米の人だけでなく、私のいたバークレイズではインド人がナンバーツーを務めていたし、中国人や韓国人もたくさん活躍していました。それに対して日本人はまったく見ない。金融業界だけではありません。産業界で世界標準を決める場面でも日本人が話すことはないし、国際機関においても、日本は出しているお金に比べて人の数が圧倒的に少ない。それはなぜかと考えたときに突き当たったのが、教育でした。

【田原】教育というと、英語教育ですか。

【福原】いや、英語も1つのファクターではありますが、それ以前にリーダーシップ教育が足りていないことを強く感じました。

【田原】G7などの国際会議で、日本の大臣は発言が非常に少ないですね。でも、僕もそれは英語ができないせいじゃないと思う。欧米では発言しない人が馬鹿にされるけど、日本では「正解を言わないとダメ」と教えられるから、正解がないことがあたりまえの国際会議で発言ができなくなってしまう。日本人は、どうも正解にこだわりすぎるところがあるけど、これは教育が原因ですか。