相手の意表を突き、強い印象を残す

そこで、あえてマイナス的な要素を見つけ出し、それを逆のプラス評価に換えて伝えることで、相手の意表を突くわけです。

相手が弱みやマイナスに感じていて、ネガティブにとらえがちな部分を、逆にポジティブ評価されると、誰でもハッとさせられます。

神岡真司『人生を1時間でチート化する 対人スキル20』(ワニブックス)
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指摘する人の洞察力にも感心し、その肯定的評価によって、自分への自己肯定感も上げられるからなのです。ゆえに印象が強まります。

このように、あらゆる物事を、マイナスからプラスに、ネガティブからポジティブに変換する表現の癖を付けておくと、こんな最初の雑談からでも、会話が弾み、ポジティブモードがはたらいていくわけです。

これこそ、「言霊ことだま効果」といえるものでしょう。

脳は、ポジティブな言葉を発したり、受けたりするほどに、思考も身体機能も「快」の方向へと導かれるからです。

失敗、ミス、しくじり→行き違い、アクシデント

「安っぽく見える品物」なら、「これはまたリーズナブルな感じでいいですね」、「頑固な人」を評する時には、「筋を通す人なのですね」、「ケチな人」には「節約家なのですね」、「単純なつくり」などの場合は、「すっきりとしてシンプルさがいいですね」、「太った人」には「恰幅がいいんですね、うらやましい」、「強引な人」には「統率力のある人なのですね」などと、何にでもポジティブ変換できるものです。

ネガティブ語を多く使う場面よりも、ポジティブ語を多く使うようにしたほうが、あなたの人柄には、知性や品格さえ漂うようになっていき、おのずから「好印象」を形成してくれるのです。

モノの言い方ひとつで、イメージも変わり、説明すらも上品な物言いに変わるわけです。では、どんなふうにネガティブをポジティブに変換すればよいのでしょうか。

図表1にまとめてみましたので、具体的なワードの変換例を見て、変換の反射神経を養っておくとよいでしょう。

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