ビジネスの相手に好印象を持ってもらうにはどうすればいいか。ビジネス心理研究家の神岡真司さんは「挨拶の後の雑談として、相手について本来ならネガティブ要素になりかねない部分をポジティブ変換してほめると、非常に好印象を与えられる」という――。

※本稿は、神岡真司『人生を1時間でチート化する 対人スキル20』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。

プラスとマイナスの頭
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「出会い」は全力で取り組むべきもの

人生にはさまざまな「出会い」があります。そして一つの「出会い」をキッカケにして、大きなチャンスがもたらされることもあるでしょう。そうした意味でも、人との「出会い」は大切にしなければなりません。

「一期一会」という言葉があるように、「出会い」は一生に一度のつもりで全力で取り組むべきものなのです。

取引先との初対面の場や、面接の場などでは、自分がどんな印象を相手に与えられるかが気になる方は、とても多いことでしょう。

初対面の場は、「最初の第1歩だからこそ、とても重要」と誰もが考えるのはふつうのことです。できれば「好印象」を残したいと思います。

初対面の場での、わずか数秒、数十秒で、相手からは、「あなたがどんな人なのか」を判断され、しかも、相手はそのイメージを潜在意識に刻み込んでしまうからです。

第一印象はずっと影響し続ける

潜在意識とは「無意識」のことです。自分の意識しない脳の領域で、イメージを固定化させてしまうわけです。

心理学では「初頭効果」と呼びますが、相手の潜在意識に刻まれたあなたの最初のイメージ像は、後々までも相手の判断や思考、行動などにさまざまな影響を与えてしまうものなのです。

なんだかちょっと生意気な感じがする相手、ところどころに横柄さを感じる人物、言葉遣いに時々押しつけがましさがある人……こうした負のイメージが瞬時に無意識に刻まれただけで、いつしか相手は知らず知らずのうちに「警戒心」をもって、こちらに接するようになるものだからです。

その後の人間関係が、たとえ良好に続いているように見えても、実は相手の潜在意識では、常に最初の初対面時に与えられた「何かしらの脅威による警戒心」がはたらく状態になるわけです。