若い記者たちには「いつものごまかし」が通用しない

26日の会見は、朝日新聞を皮切りに、共同通信、テレビ静岡、中日新聞、日経新聞の5人もの記者が、「男の子はお母さんに育てられる」「磐田は浜松より文化が高かった」などの川勝知事の一連の発言に対して強い疑問を投げ掛ける異常事態となった。

記者たちは「発言を撤回して、謝罪すべきではないのか」とあらためて求めた。

その要請に対して、川勝知事は「誤解を与えたが、(真意を)話せばわかる」などと一切、受け入れる姿勢を見せなかった。

3月26日の知事会見(静岡県庁)
筆者撮影
3月26日の知事会見(静岡県庁)

一連の質疑応答では、いつも通りのごまかしだけでは通用せず、川勝知事の時代錯誤の価値観が、社会の変化に追いついておらず、若い記者たちとは全く違っていることが明らかになった。

それなのに、川勝知事は自分勝手な解釈で説明すれば、周囲はちゃんと理解できると思い込もうとしていた。

その背景には、次に「不適切発言」をすれば、知事を辞職すると公言したことが大きく左右していた。

昨年の6月、9月、12月県議会だけでなく、3月18日に閉会したばかりの2月県議会でも知事の不適切な発言、対応に批判が集中した。

6月県議会で不信任決議案の採択が行われ、1票差で否決された。9月、12月、2月県議会では、毎回、県政の最高責任者としての自覚を求める決議案可決されるなど大騒ぎの連続だった。

2月県議会では、「男の子はお母さんに育てられる」「磐田は浜松より文化が高かった」などの発言は自民党県議、公明党県議が異例の苦言や抗議の声を上げただけで、議会として何らかの対応はなかった。

最後に日経記者に「なぜ謝れないのか」と聞かれて…

ところが、県議会の場ではなく、定例会見で、5人の記者たちから不適切発言として“集中砲火”を浴びせられることになった。

最後に、日経新聞記者が「(不適切発言があれば)基本はやっぱり撤回したり、まずは謝るのが筋ではないか。不適切発言をしたら辞職すると公言したことで、なかなか謝れないのか」と疑問を投げ掛けた。

川勝知事は「いやそんなことはない」と答えたため、記者は「であれば撤回あるいは謝罪すべきだ。なぜそうしないのか」と突っ込んだ。

川勝知事は「誤解を与えているところは話せばわかる。この場でもそうなっている」などと逃げた。

結局、同じ回答の繰り返しとなり、記者が「今回の一連の発言は不適切ではなく、謝罪も撤回もしないのか」と確認すると、川勝知事は「そうですね」と締め括った。

そして、2日夕方には同じく「職業差別発言」が問題となり、またもや若い記者たちに詰め寄られ、川勝知事は辞意表明を行った。