48歳バツイチ、年収700万円、公務員の伸一さん

3度目の婚活個室パーティ参加で、私は公務員の男性とマッチングした(個室パーティの手順や内容の詳細は、第3回を参照してほしい)。

初回と同様、新宿で行われたパーティで、男女10人ずつの参加者を募っていた。しかし平日開催だったためか、実際は男女ともに8人ずつの参加。

マッチングした男性の名は「伸一さん」といい、48歳でバツイチ、年収は700万円。

バツイチ同士、そして伸一さんにも別居している子どもがいるということで、パーティ上で話が弾んだ。初婚の女性は難色を示すかもしれないが、私は婚活市場において「再婚で子持ちの男性」のほうが話をしていて落ち着く。彼らは女性にも結婚にも幻想を抱いていない。だから素の自分で接することができる。初婚の男性相手ではそうはいかない。会話の端々で、彼らが私の性格や生活にチェックを入れているのを感じるのだ。

伸一さんとは後日ランチに行く約束をして、その日は会場から別々に帰った。

デート前から男性側に「割り勘」を提案された

しかし彼は郊外に住んでいて、お互いの中間地点で会うにしても私の家からは電車でたっぷり1時間かかる。仕事が忙しくなかなか時間がとれない私は、伸一さんにこんな提案をした。

〈都心まで出てきてくれたら、おいしいコーヒーとケーキをご馳走します!〉

テーブルの上にアイスコーヒー
写真=iStock.com/kuri2000
※写真はイメージです

すると〈いや~、それじゃご馳走になるのを期待しているみたいだから、割り勘でいいですよ〉と返信が。たしかに私は「ご馳走します」と書いたが、デート前から男性側に「割り勘」を提案されたことはない。しかも低収入な人ならともかく、安定の公務員なのだ。

何となく違和感を覚えながらも、伸一さんとの約束の日。

おしゃれなカフェで軽食を楽しみながら先日の話の続きをした。だが新卒から公務員一筋という人のため、いつしか話題が「行政の取り組み」に……。私も社会問題に興味があるので、だんだん議論のような雰囲気になってきて、いかんいかんと思い直した。今日は「仕事」ではなく、「婚活」に来ているのだ。話題を変えようと思った。

「どうして離婚されたのか、聞いてもいいですか?」