なぜ香川県は「週6うどん」なのか
「うどん県」を名乗る香川県の県民が食べるうどんの量は、県が実施した調査によると男性が年間310玉、女性は149玉、全国平均の年間26玉とは格段の差がある。
男性は1週間に約6杯、女性でも約3杯の割合でうどんを食べていることになる。香川県では昔から田植えを終えた後や法事の際には必ずうどんが振る舞われ、年越しもそばではなくうどんを食べるという。サラリーマンは、朝は出勤前にモーニングうどん、昼のランチはワンコインでおつりがくるセルフうどん、夜、飲んだ後には締めのうどん、うどんは県民のソウルフードなのだ。
かつて讃岐と呼ばれた香川県のうどんは「讃岐うどん」として全国に知られている。その起源には諸説あるが、今のように細長い麵状のうどんが生まれたのは江戸時代中期である。雨が少なく干ばつの多い讃岐地方では、米の生産は安定しなかったが、水を多く必要としない小麦の栽培には適しており、小麦は米の代用品として欠かすことのできない食材だった。
「讃岐うどん」を名乗る6つの条件
さらに、讃岐地方は塩作りがさかんだったこと、いりこ(イワシの煮干し)の産地であったこと、対岸の小豆島では古くから醬油の製造がさかんだったことなどうどん出汁の素材が揃っていたことも讃岐うどんを生みだした大きな要因だ。
なお、「讃岐うどん」には次のような基準が定められている。
①香川県内で製造されたもの
②手打ち、または手打ち風であること
③加水量が小麦粉重量に対して40%以上
④加塩量が小麦粉重量に対して3%以上
⑤熟成時間が2時間以上
⑥15分以内でゆであがるもの
②手打ち、または手打ち風であること
③加水量が小麦粉重量に対して40%以上
④加塩量が小麦粉重量に対して3%以上
⑤熟成時間が2時間以上
⑥15分以内でゆであがるもの
「讃岐うどん」と表示して製造販売するためにはこれらの基準を満たさねばならない。ただし、②~⑥の条件を守り、「本場」「名産」「名物」「特産」と表示しなければ、香川県内に限らず、全国どこで製造しても「讃岐うどん」と名乗ることができる。
ちなみに、原料の小麦粉だが、現在はそのほとんどはオーストラリア産である。