ベルギー王室でも国王から甥への直接継承が検討されたことがある。先々代のボードワン国王に子がなく、弟のアルベール殿下が皇太子だったのだが、アルベール殿下を飛ばしてその息子のフィリップ王子(現国王)が継承するというという意見が有力になっていた。そのため、フィリップ王子はボードワン国王の外国訪問に同行するなど、早くから研鑽を積まれた。

結局、1993年にボードワン国王が62歳という若さで亡くなられたとき、フィリップ殿下は33歳で未婚だったため、父のアルベール二世が即位した。

小室家をめぐる問題から得られた教訓

日本の場合も、両にらみで準備しておいたほうがいいだろう。天皇陛下と悠仁さまの年齢差は46歳。陛下が85歳で退位されたら、39歳である。結婚が遅れると、子育てなどが終わって準備万端というわけにいかなくなるので、そういう意味でも、早めの結婚に合理性がある。

天皇陛下の時のように留学して帰国してから探すのでは遅い。留学されるにしても、結婚して一緒に行かれてもいいのである。

また、不適切な女性と付き合われることを心配するあまり、狭い範囲で限られた女性としか交流がない方が弊害は大きい。眞子さまの場合も、同じ大学の学生以外との接点がないまま、男性を見る目が育つ前に婚約にまで進まれたように見える。

小室圭さんとのデートを「週刊女性」が匿名で報道した時、交際が明るみに出たら困ると宮内庁がマスコミを牽制したため、小室家をめぐる問題を見逃した。イギリス王室のように交際宣言を経て、マスコミの洗礼を受けて「合格」してから婚約のほうがよほどよかった。

理想は「芦田愛菜さんのような人」

私は悠仁さまがさまざまなパーティーなどに顔を出されて、多くの出会いを経験される中で、結婚相手を決められたほうがいいと考える。

チャールズ国王の時は、「他の男性との噂がない初々しい女性」にこだわって、皇太子妃という立場について理解が十分でないダイアナと結婚して悲劇となった。それに懲りて、ウィリアム王子は「他の男性と付き合った経験がある女性」であることを望んだ。

また、タイプとしては、悠仁さまが守るのでなく、守ってくれるようなメンタルでも体力でも強靱きょうじんな女性のほうがいい。年齢は早めの結婚を念頭におけば、同い年とか、少し年上でもいい。明治天皇の昭憲皇太后も3歳年上だ。それであればこそ、あの激動期を明治天皇が上手に乗り切る助けになった。

スペインのレティシア王妃は、離婚経験まである人気キャスターだったが評判はいい。悠仁さまにどんなタイプがいいかと聞かれた時には、2歳年上だが女優の芦田愛菜さんなんか絶対に向いていると答えると、みんな賛成してくれる。