福島 UBSのお客様には企業オーナーが多いとのことですが、500人を超える経営者を取材してきた私の経験上、最大の関心事はご自身のビジネスのことだと思います。経営に関する相談を受けることもあるのでしょうか?
渡瀬 お取引では、クライアント・アドバイザーがあらゆるご相談の窓口となりますが、その使命は「常にお客様の声に耳を傾ける」こと。実際に企業オーナーの方とお話しすると、自社の成長戦略や財務戦略、資金調達、後継者の育成などのお悩みをお聞きする機会もあります。ウェルス・マネジメント部門にはM&Aや財務、税務、事業承継等の専門家が在籍していますが、クライアント・アドバイザーはこうしたエキスパートや、ケースによってはUBSグループの投資銀行部門とチームを組み、多岐にわたる分野の解決策をご提案させていただいています。
福島 「ひとつの窓口」で個人資産のことのみならず、豊富な経験、ネットワークをベースに経営に関しても幅広くサポートしてもらえるのは心強いです。具体例をお聞かせください。
渡瀬 近年、アジアへの進出を検討される企業オーナーの方が増えています。たとえば、製造業の会社を経営するお客様から「アジアで流通業者を探したい」などのニーズをお聞きすると、UBSの香港やシンガポールの拠点に情報を伝え、現地担当者の協力のもと、橋渡しを行います。また、日本企業によるクロスボーダーM&Aも盛んですが、「こんな企業を買収したい」といったご相談にも、クライアント・アドバイザーがウェルス・マネジメント内外の専門家と連携してお応えしています。
福島 次世代育成も経営者の課題の一つですが、この点に関してもサポートされているそうですね。
渡瀬 お客様のご子息を招き、資産運用、株式市場や外国為替のメカニズムを学ぶセミナーを開催したり、家業を継ぐ予定の次世代経営者を招き、ファミリービジネスならではの課題への取り組み方やリーダーシップ等を学び、将来への意識を培う機会をつくるなど、日本や海外で様々なプログラムを提供しています。また、ご子息の留学ニーズに対しても、スイスの一流寄宿学校の代表を招いた説明会を開催し、情報提供を行っています。
福島 渡瀬さんは慶応大学時代、ラグビーで日本一に輝いた経験をお持ちですが、現在のお仕事もラグビーとの共通項がありそうですね。
渡瀬 そうですね(笑)。ラグビーは一人の力では勝てません。私はフルバックでしたが、15人の選手が各ポジションで専門性を発揮し、チームのパフォーマンスを極める必要があります。UBSウェルス・マネジメントにも、幅広い分野の専門家がいます。お客様を担当するクライアント・アドバイザーは彼らと一丸となって、あらゆるご要望を解決に導いていくのですが、このチームプレー精神はラグビーとの共通項ですね。
UBSグループは、日本においては、UBS証券株式会社、UBS銀行東京支店、UBSグローバル・アセット・マネジメント株式会社の3法人を通じて業務を行っており、お客様からの多様なニーズに沿った、最適なサービスを提供できる体制を整えています。各サイトではさまざまなビジネスのキーマンが戦略を語っています。どうぞご覧ください。