海外で活躍するビジネスパーソンが増える中、意外と知られていないのが「日本人は歯が汚い」という印象を海外から持たれているということ。“グローバルに働きたい”と考えるなら、知っておくべき口元に関する世界の常識を国内外で活躍する歯科医の井上裕之さんが教えてくれます。

※本稿は井上裕之『「歯」を整えるだけで人生は変わる 世界のビジネスエリートが成功するために必ずやっていること』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Eva-Katalin)

世界から日本人の歯は「汚い」と思われている

白く整った美しい口元は、ビジネスシーンにおいてとても重要です。そして、特にこれからますます重要になってくると言えます。なぜならば、時代が急速にグローバル化の一途をたどっているからです。

今後はグローバル企業に限らず日本国内の企業であっても、外国人がビジネスパートナーになったり、外国人をターゲットにしてビジネスを展開したりする可能性は極めて高くなっていくでしょう。近い将来、日本人(国内)だけで完結するビジネスはほんの一握りになると言っても過言ではありません。

そんななかで、日本のビジネスパーソンの足かせになるのが、汚い歯です。

日本は口内メンテナンス後進国

残念なことに日本人の歯に対する意識の低さは、欧米ではよく知られています。

私の知り合いの歯科医の先生(日本人)が、海外に留学した際に、カフェでアメリカ人に“Are you Japanese?”(あなた、本当に日本人ですか?)と聞かれたそうです。なぜなら歯がきれいだったから。歯がきれい=日本人ではない、という認識が欧米ではできあがっているのです。

欧米に住む日本人のなかには、歯をきれいに整えている人がたくさんいます。その人たちがよく言われるのが「君の歯はきれいだけど、ほとんどの日本人ってどうして歯が汚いの?」ということなのだそうです。

日本には美しい自然があり、豊かな文化があり、最先端の技術があって、教育や娯楽に投資するお金がある。それなのになぜ、歯は汚いのだろう?

それが、歯のメンテナンスを重視する欧米人の、正直な感覚なのです。

子供の歯に対する日米の感覚の違い

欧米諸国をはじめとする先進国では、歯は非常に大切なパーツとして当たり前のようにメンテナンスがなされています。白く整っていることは当たり前、虫歯治療ではなく予防のために歯医者に通うのが当たり前、といった具合です。日本では、小学生が歯科矯正をしていると、恥ずかしいという気持ちがあったり、友だちにからかわれたりという話も聞きますが、アメリカ在住の人からすると、アメリカでは歯科矯正をしていないほうがおかしいくらいだそうです。もし歯科矯正をしていない小学生がいたら、それは歯科矯正を「しない」ではなく「できない」くらい経済的に貧しいと見なされてしまうのだそうです。

それだけ、幼少期から歯に投資することが当たり前であるアメリカでは、子どもの歯を虫歯だらけにしていると、親が「虐待をしている」と訴えられる例すらあるほどだと言います。

欧米では、歯の見た目は生活環境や教養・教育の程度を示す指標となっているため、一定レベルの生活水準と教養を併せ持つ人で、虫歯だらけの人や前歯が抜けたのをそのままにしている人には、まずお目にかかれません。

その人の人となりを表し、ステータスの証のひとつとなるのが、白く整った美しいロ元なのです。

グローバルに働く上で重要な歯のリテラシー

「歯が白く整っていて美しいのは、人として当たり前」

それが、欧米をはじめとする外国のビジネスパーソンの大半が持っている共通意識です。そうした意識を持っている人たちとビジネスを共にするには、当然、あなたも同じ意識を持っている必要があります。

井上裕之『「歯」を整えるだけで人生は変わる 世界のビジネスエリートが成功するために必ずやっていること』(日本実業出版社)

それができなければ、あなたの能力や性格がどれほど優れていようと、「不潔だ」「教養がない」「自己管理がなっていない」と、“見た目”だけで判断されることになるのです。

そのようなレッテルを貼られた状態で、あなたは彼らと対等にいい仕事ができると思いますか?

今、日本の書店には、ビジネスパーソンに向けたビジネスの指南書が山ほど積まれています。

多くのビジネスパーソンが、高い志を持って自分のスキルを高めようと必死に勉強しています。超一流と呼ばれる大企業が取り入れたメソッドを学び、少しでも自分のビジネスに活かそう、世界基準に追いつこうと必死です。

そんな勤勉な日本人が、歯のリテラシーの部分においてだけ、世界基準に遠く及ばないというのは、非常に残念なことだと思いませんか?

大切なのは知識や教養、ビジネススキルだけではありません。歯のリテラシーも、世界基準を目指していただきたいものです。