寝ているだけで腹筋が引き締まる！筋トレと同じ効果のダイエットマシンとは

MRIの技術を応用し、筋肉に直接働きかける

最近、周囲の美容好きたちがこれは効く！ とSNSで絶賛しているボディメイクマシンがある。2018年6月にアメリカでデビューすると瞬く間に人気を呼び、11月、ついに日本初上陸を果たしたばかりの「エムスカルプト」が、それだ。

これまで美容医療におけるダイエットといえば、吸引や溶解など、脂肪にアプローチするものばかりだった。ところがこのエムスカルプトは、MRIの技術を応用して筋肉にアプローチするという、全く新しいコンセプトになっている。筋肉を収縮させて、筋肉量を増やすことにより、脂肪を燃焼させるというのだ。

筋肉への刺激というと、電気で筋肉に働きかけるEMSを思い出すが、その違いは深度にある。EMSの電流が電極間を最短距離で流れるのに対して、エムスカルプトの磁場は、MRIで断面図を撮るときのように、筋肉の奥に向かって刺激を与えていく。表皮に近い筋肉にアプローチするEMSの約7倍もの範囲まで刺激することができ、30分で約2万回の筋収縮を誘発するというのだ。

広範囲の筋肉を刺激することで脂肪を燃焼

現在このエムスカルプトを受けることができるのは、エビデンスが取れている腹部とヒップのみ。

とはいえ、お腹なら腹直筋、腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、お尻なら大臀筋、大腿四頭筋までを刺激することができる。体の大きな筋肉を鍛えられるので、基礎代謝が上がり、結果として脂肪が燃焼しやすくなるというわけ。つまり、部分痩せはもちろん、全身のスリムアップにも効果を発揮するのだ。

経験したことのない筋肉への刺激を体験！

今回エムスカルプトを受けたのは、日本で初めてこのマシンを導入したクリニックF。「この施術はトレーニングと同じだと思ってください」というのは院長の藤本幸弘先生。

実はこの施術を受けた人が「効く」と口を揃えていうのには理由がある。それは男性でも思わず声が漏れてしまうほど、筋肉が強く収縮するため。そのぶん、トレーニングではアプローチできない深部や小さな筋肉まで、しっかりと鍛えることができる。「僕の場合は4日間、筋肉痛になりました（笑）」（藤本先生）

筋肉に直接働きかけるため、筋肉量の多い男性の方が痛みを感じやすく、施術を続けて筋肉がついてくると痛さはさらに増してくるという。施術ではその人ごとの耐性を見極めながら、徐々に出力を上げていく。

いよいよ、施術。

筋肉には刺激を記憶するという特性があるそうで、3つの違うパルスを交互に与えていく。

1つ目はウォーミングアップのための「ブオーン、ブオーン」という刺激。ウォーミングアップとは思えない、お腹の筋肉をギュウッとつかまれたような感覚に思わす息が止まる。それでも「少し慣れてきたかも」と思ったことろで、超極大筋収縮を目的とした2つ目の刺激へ。こちらは「ブオーーーーン」と、より強く長時間腹筋をつかまれたような感じで、早くもうっすらと汗がにじむ。

そして最後は、老廃物を排出する「トントントントン」という短い刺激。実はこれが一番ツラかった。まるで腹部に釘を打ち込まれているような、それまで経験したことのない感覚なのだ。

肌への刺激はまったくない

とはいえ、EMSとは違い、肌への刺激はまったくなし。EMSの場合、出力を上げていくと筋肉より先に肌が痛くなることもあるのだが、これは筋肉に直接働きかけているからか、皮膚への感覚は全くなく、ただひたすら、筋肉だけが徹底的に刺激される。

次にヒップアップのため、お尻の施術へ。こちらも同じ3パターンの刺激が交互にやってくるのだが、やっぱりツラいのは3つ目の短い刺激。腹部の感覚とは変わり、お尻の中から誰かが「出して！」と拳を打ち付けているような衝撃に、再び驚くこと間違いなしだ。

3タイプとも刺激のたびに筋肉が締め付けられるように隆起するが、このとき筋肉に力を入れて、刺激を受け止めると、より効果があるという。とはいえ、誰もが悶絶するというのも納得するほどの強烈な刺激を受け止めるのは、かなりハードだったことは言うもまでもない。

施術後は筋トレ後のような心地よい疲労感が残り、うっすらと汗までかいていたほど。ここから2週間ほどで筋肉がつくられていくので、その場での見た目の変化はないが、体幹が安定したような感覚がある。

「施術後はダメージを受けた筋肉を修復し、強い筋肉をつくるため、タンパク質やプロテインを取るのがおすすめです」（藤田さん）

施術は4回1クールが目安。価格は結構張るものの、パーソナルトレーナーをつけてワークアウトをしても結構かかるし……と考えると、時短で、しかも寝ているだけでのボディメイクは相当に魅力的だ。

悶絶覚悟で一度お試しあれ。