自宅のワークスペースで、より快適に作業するコツを追求しました。文房具と電子機器、そしてインテリアまで、達人たちのとっておきをご紹介。ああ、会社に行かずにずっとここで仕事したい!

自宅のワークスペースを快適化するアイテム7

働き方がますます多様になり、家で仕事をする機会を持つ人は増えている。快適なワークスペースとこだわりの仕事道具があれば、いつも以上に仕事がはかどるはず。

まずはインテリア。イケアをはじめ、手頃な家具を取り入れる空間づくりが得意なインテリアコーディネーターの山口恵実さんが、自身のホームオフィスを手本におすすめアイテムを紹介してくれた。

「私はリビングの一角を活用しています。落ち着いて作業するため、机はインテリアになじむものを選ぶのがコツ。壁と同系色にすれば圧迫感がなくなります。くつろぎの場と共有するなら、仕事場が目立たないようにしたいですね」

椅子はわざわざ仕事用として買うのではなく、普段から座りたくような色やデザインを。

「小物も大事な要素。自分のお気に入りに囲まれていれば、気分があがって仕事がはかどります」

▼Interior/インテリア:心ときめくツールを配置して快適なワークスペースをつくる


(1)手元を明るく照らすライト
イケアのワークランプ“ANTIFONI”は「機能美あふれるデザインで机まわりをスタイリッシュに見せてくれます。コストパフォーマンスも抜群」。アームとヘッドを動かすことで光の向きが柔軟に調整でき、確実に手元を照らしてくれる。イケア/3055円(編集部調べ)
(2)小さな炎で脳をリラックス
集中力アップの秘策はキャンドル。「気分が落ち着いて仕事がはかどります」。アルミカップ入りのろうそくを、好みのガラス容器や専用ホルダーに入れて使用。写真はフィンランドのブランド「イッタラ」の“キビ キャンドルホルダー”。イッタラ/4500円
(3)ふたつき容器におやつを仕込む
ナッツやドライフルーツなどの片手でつまめるおやつは、「一瞬の気晴らしに最適」。ふたつきのガラスポット“フードドーム”に入れて机に置いておけば、ふたをとるひと手間があるので食べすぎを防げるし、見栄えがよく癒やし効果も絶大。TABLE&STYLE/660円
(4)机は自分好みにカスタマイズ
イケアの“LINNMON/ALEX”シリーズの机は、天板と引き出しの組み合わせが自在。「天板はサイズがいくつかあるので部屋の広さに合わせられます。私は長さ200cmを選択。資料を広げて広々と作業できます」。イケア/山口さんの机の場合1万7129円(編集部調べ)
(5)座り心地よし、デザインよし
スペースに限りのある自宅ではコンパクトな椅子選びが重要。「座り心地も抜群。座面が回転するので、座ったまま後ろのソファでくつろぐ夫と会話ができるのもいい」。現行品は色が変わり、名称は“メリーIIチェア”に。リビングハウス/アーム付き2万3800円
▼& moreより快適な空間づくりのヒント
(6)乾燥させない
健康的に仕事をするには湿度管理も大事。インテリアになるおしゃれな加湿器を選べば机に置いても目ざわりでなく、肌の保湿にも。
(7)聖域をつくる
机の片隅にお気に入りの小物を整然と置く。忙しくてどんなに机の上が散らかっていても、その聖域が目に入るだけで心安らぎます。

※表示価格は、すべて税抜きです。

小さな不満を解消してくれる進化形文房具5

文房具は、会社では備品ですませてしまうという人も、個人的に使うものは使い勝手を重視して選びたい。日々文房具を探求している文具プランナーの福島槙子さんがセレクトしてくれたのは、こんな便利なものがあったの!? と感動する画期的なアイテムたち。

驚いたのは、枕になるノート。机で仮眠するときに感じていた寝心地の悪さを解消してくれるし、キュートな見た目にも癒やされる。普段使いの水性ペンで字が書けるマスキングテープは、ごちゃついた筆入れの中からわざわざ油性ペンを探す手間が省ける。

「使うたびに何げなく感じていた小さな不満を解消してくれる文房具が、どんどん開発されています。ストレスフリーで気持ちよく仕事できますよ」

文房具ひとつ変えるだけで作業効率はぐっとあがるもの。試さない手はありません!

Stationery文房具:こんなモノがほしかった!作業効率があがる小さな味方
(1)ペンを選ばないから用途が広がる
水性ペンで書けるマスキングテープ

「従来のマステは水性ペンで書くとインクをはじいてしまいましたが、これは水性ペンや蛍光ペンでも書ける優れもの」。ラベルとして使え、はがしやすいので付箋代わりとしても活躍する。マークス/小360円

(2)健やかな仮眠を促す癒やし系

まくらノート
眠さに耐えるより仮眠して能率をあげよう。ふかふかの枕状のカバーをかけたノートが極上の仮眠を約束してくれる。「クッション性が高くて寝心地抜群。ノートの角が丸くて優しい感触」。エレス/Mサイズ3000円

(3)もう、消しクズに悩まされない

モノ ダストキャッチ
消しクズがまとまる消しゴムは数あれど、「イチオシはこれ。消しクズがひとまとまりになるうえ、本体につくのでとても使い勝手がいい。自宅の机やカフェのテーブルを汚さずに済みます」。トンボ鉛筆/100円

(4)収納力抜群の立つペンケース

DELDE スライドポーチ モードスタイル
ジッパーをあけて、左右のつまみを下にスライドするとペン立てに早変わりする大容量のポーチ。「生地が厚いので、ハサミを入れて持ち運ぶのにも重宝します」。モード系の上品な質感。サンスター文具/1380円

(5)軽やかなとじ心地が快感

サクリフラット
32枚分のぶ厚い紙資料を驚くほど軽い力でとじられる、手のひらサイズのホチキス。「とじた針の先が“く”の字にならず平らなのでかさばりません。予備の針が上部のポケットに収納できます」。マックス/690円

仕事意欲が高まる機能性抜群の電子系グッズ5

「最低限、パソコンさえあれば自宅でも作業はできますが、プラス、機能性の高い電子ツールを持っていると、仕事のパフォーマンスは想像以上に向上するものです」

電子系のツールに詳しいライターの小口覺さんはそうきっぱり。おすすめは上の5品。集中したい、雑多なアイデアや書類を整理したい……。そんな願いをかなえてくれる救世主ばかりだ。

電子系ならではのメリットとして、クラウドサービスと連携しているものも多く出ている。小型スキャナーとノートの文字がそのままデジタル化できるスマートパッドは、ともに情報管理アプリ「エバーノート」などにそのまま移せるので、使いこなせば仕事の効率は確実にあがるだろう。

どれも見た目がスタイリッシュでコンパクト。どこへでも持ち運べるから、使う場所を選ばないのも大きな魅力だ。

Electronic device電子機器:仕事意欲が高まる機能性抜群の電子系グッズ

(1)手書き文字を瞬時にデジタル化

Bamboo Slate small
メモパッドに載せたノートに付属の専用ペンで書いた字がデジタル化できるスマートパッド。「ノートは専用でなく好きな紙でOK」。書き文字がパソコンで編集でき、アイデアの整理に貢献。ワコム/1万5000円

(2)つけるだけで騒音から解放される

QuietControl 30 wireless headphones
高性能なノイズキャンセリング機能を持つイヤホン。「騒音が軽減されるので、にぎやかな場所でも仕事に没頭できます」。ワイヤレスでスマホと連動できるので、音楽を聴きながらの作業も楽に。Bose/3万2000円

(3)持ち運びできる軽量スキャナー

ScanSnap iX100
書類を電子化する小型のスキャナー。バッテリーとWi-Fiを搭載し、コードレスでスキャンOK。書類も名刺もレシートも電子化できるから、「断捨離アイテムとして活躍します」。PFU/2万2000円(編集部調べ)

(4)優しい手触りの薄型バッテリー

TAGPLATE
iPhone充電用のライトニングケーブルが一体化したモバイルバッテリー。「出先でケーブルを忘れたから充電できない!と焦らずに済む」。iPhoneを重ねて充電でき、場所をとらない。NuAns/6480円(編集部調べ)

(5)香りを持ち運んで瞬時に息抜き

パーソナルアロマディフューザー AROMASTIC
5つの香り入りのカートリッジを装着する携帯型ディフューザー。「集中したい、リフレッシュしたいなど、目的に応じて香りを変えられます」。マイクロUSBで充電。ソニー/本体3980円、カートリッジ2280円~
山口恵実
インテリアコーディネーター
1986年生まれ。外資系コンサルティング会社に勤務後、資格を取得してインテリアコーディネーターに。整理収納アドバイザーの資格も持ち、おしゃれで暮らしやすい空間づくりが得意。
 

福島槙子
文具プランナー
1986年生まれ。ライター業を経て、文具プランナーとしてテレビや雑誌でその魅力を発信。ウェブマガジン「毎日、文房具。」副編集長。著書に『まいにち ねこ文具』(Pヴァイン)。
 

小口 覺
ライター
1969年生まれ。パソコン周りの電子ツールや家電に詳しく、ビジネス誌等で執筆。企業サイトのコンテンツ制作も手がけ、幅広く活動。著書に『スマホ入門&便利テク』(主婦の友社)など。