「おいしいものの力ってすごいんです」と、食の力を信じてやまない山本勇太さんは、店で働く人たちの意識向上のために、ある制度の導入に挑戦しようとしています。画期的なその施策とは?
おいしいものの力はすごい!
九州料理が楽しめる居酒屋、「熱中屋」を中心に店舗を展開するゴールデンマジック。社長就任時の目標、「5年で100店舗、売り上げ1億円」は早々に達成。「おいしいものの力ってすごいんです」と断言する山本さんには、そう信じるに至る原体験がある。
「小さいころ、僕は父と仲がいいほうではなかったけれど、パチンコや競馬で勝ったときは外食に連れていってくれて。おいしいものを食べているときは家族が仲良くいられる。これを仕事にしたいと思って。いずれ、独立して自分の店をもちたいと考えていました。入社したときに決めたのは、他人より3倍働いて普通の人が10年かかることを3年でやろうということ。休日は違う店舗で働かせてもらってましたね」
目標を達成した今、目指すのは就職の人気企業ランキングへのランクイン。
「ある調査で飲食店は、結婚したくないランキングの1位なんですよ。ひどいでしょ。僕は店長や料理長に良い思いをさせられるようになりたい。そのために日本一の独立制度をつくろうと思っているんです。年間12人に開業資金2000万円を持たせて独立させる。毎月誰かが2000万円かかえて出ていったら、残ったメンバーもモチベーション上がると思うんです。年間2億4000万円の投資ができるように、店舗数を増やしたいと思っています」
●プロフィール
1978年、埼玉県出身。2002年、中央大学経済学部卒。04年、ダイヤモンドダイニングにアルバイト入社後、店長、マネジャーと上り詰め、グループ会社社長に。
●趣味はなに?
テレビ観賞。料理、バラエティー、ドラマなどをメインに。
●応援したくなる女性は?
「熱中屋」のことが好きな人。会社は女性でもっています。期待している人には厳しくなることも。
撮影=澁谷高晴