女性の平均年収は、男性のおよそ半分。同じ女性でも業界によって、あるいは同じ業界内でも企業によって給与は大きく異なる。気になるあの業界、あの会社の給与明細を公開する。

高級ブランド

外資系ブランドの中途採用で重視されるのは、経験、実績、販売テクニックだという。

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グッチ(35歳)/コーチジャパン(37歳)/ティファニー&カンパニー・ジャパン(39歳)

店舗内の職位は主にスタッフ、シニアスタッフ、サブチーフ、店長に分かれる。グッチの年収648万円は決して高くない。「グッチの店長候補で500万~800万円、3店舗の統括マネジャーになると1000万円で探してほしいという依頼も」(人材紹介会社社長)。

学歴は関係なく、販売実績がすべての世界。インセンティブ賞与に直結し「ブルガリにいた34歳の女性の年収は800万円。販売スタッフではトップクラスの収入」(各務社長)という。販売のプロとして経験と実績を武器に転職する人も多く、宝飾品など、扱う商品によっては50歳を過ぎても活躍できる業界だ。

ファストファッション

基本給は平均25万円弱と高級ブランドに比べるとさすがに低いが、「入社後のトレーニングは厳しく、商品知識や接客態度などの教育にかなりの投資をしている」(人材紹介会社社長)。

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ユニクロ(27歳)/GAP(28歳)/H&M(29歳)

外資のH&MやGAPは中途入社が多いが、GAPの店長の9割、地区統括マネジャーの8割が非正規社員から正社員に登用された人。いずれも個人の実績よりもチームワークが重視される点が、高級ブランドとは違う。店長が採用権限を持ち、人材の確保も重要な仕事。

年齢・性別に関係なく昇進できるが、店長以上は売り上げと部下の育成を重視し、部下の評価が低いと昇進できない。店舗勤務者の残業は多く、ユニクロは時間外手当から試算すると月間40時間超に。

※年間1700万人が利用する企業口コミサイト「キャリコネ」の協力で、各社の給与明細を掲載。