女性の平均年収は、男性のおよそ半分。同じ女性でも業界によって、あるいは同じ業界内でも企業によって給与は大きく異なる。気になるあの業界、あの会社の給与明細を公開する。
住宅
景気回復と復興需要で急成長している業界だが、2000年以降から女性の戦力化を打ち出し、新卒採用数も3割を超える。
そうはいってもやはり、もともとは男の職場。「最近でこそ出産後の復職者も増えてきたが、当初は平日の夜や土日に営業でお客さんの自宅を訪問するのを嫌がる女性も多く、離職率は3年以内に30%ととても高かった」(住宅・人事)のだそう。
今でも顧客の夫が帰宅する夜に訪問することもある。また、夏の暑い時季にヘルメットをかぶって工事現場の監督もしなければならず、汗でメイクが崩れるのを嫌がる女性も。労働時間の長さに不満を抱く人も多く、管理職になりたくないという人も多いようだ。
旅行
新卒女性に人気の職種だが、意外に給与は安い。大手のJTBでも基本給・賞与ともに低く、年収429万円は大手の大卒平均年収を下回る。
全国9ブロックに分社化して以降、「個人向けの営業は基本給が低く、配属される支店の予算達成度によってボーナスもだいぶ変わる」という社員も。しかも残業も多くて激務だ。
「一番のストレスは飛行機の席を押さえられるかの確認。取れない場合の変更の対応など、調整事項が多いので残業の日々です」(H.I.S社員)との声も。30歳を超えると転職も難しい。「物を売った経験がないのが致命的。同じ営業でも売る商品が無形のものであれば、なかなかつぶしがきかない」(人材紹介会社社長)という。
※年間1700万人が利用する企業口コミサイト「キャリコネ」の協力で、各社の給与明細を掲載。