変化の激しい時代を生き抜く力を養う

立命館大学や立命館アジア太平洋大学(APU)との教学提携校であり、2024年度から文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定を受けている利晶学園大阪立命館中学校・高等学校。グローバルとサイエンスを教育の柱に、変化の激しい時代を生き抜く力を身に付けさせる。花上徳明校長は「ユニークな個性を持った人物が世界のトップに立つ時代。これからの子供たちには多様性を包摂し、対話する力が必要。そのためのグローバル教育を構築している」と話す。

花上徳明校長
from the School
花上徳明校長
多様性を包摂することがグローバル。世界中の人と対話ができる人材を育てます。

グローバル教育の第一歩は、中1の5月に和歌山県すさみ町で行われる2泊3日のフレッシャーズキャンプ。出発から学びは始まっており、貸し切り列車を目的地手前で停車させ、南海トラフ地震を想定した避難訓練を実施する。「海がある街での避難経路を地元の方から教わります。危機管理も大切な学び」。現地では、シャモやアナグマ猟やカツオ漁、マリンスポーツなど、すさみ町ならではの体験を行う。「たき火で語り合い、民泊では地元の高齢者と寝食を共にします。生徒同士や地元の人と対話しながら、多様性を理解し、地域課題解決への視座を養います」

中2では学生の半数が留学生というAPUを訪問。中3の秋には、全員がニュージーランドまたはオーストラリアで、10日間のホームステイを経験する。

高校からはSSHとしての探究が本格化し、高1での国内研修を経て、高2では全員が世界各地へ海外研修に赴く。25年度はインド、パラオ、タスマニア、モロッコ・スペイン、カンボジア、マルタ、対馬・韓国の7コース。「パラオの海洋漂着ごみやタスマニアの自然環境保護など、各地が抱える課題を学びます。インドは経済発展が目覚ましい国。今の姿を目に焼き付けてほしい」

24年度に新設されたUSコースは、海外大学への進学を目指す。中1で広島の平和学習、中2では東北での震災学習と北海道でのアイヌ文化学習を通じ、「日本という国をしっかりと知ってもらいます」。中3秋からはオーストラリアへ3カ月のターム留学を実施。高校からは海外大学の受験に必要なカリキュラムを組み入れ、海外進学をサポートしていく。

多方面での学びが多彩に用意された同校のグローバル教育。「違いを認め、対話して向き合う能力」は、不確実な未来を切り開く大きな武器となる。

約1万5000坪もの敷地に、充実の施設を誇るキャンパスが広がっている。
約1万5000坪もの敷地に、充実の施設を誇るキャンパスが広がっている。
夜は海岸でたき火を囲んで、クラスメートと語り合う。
夜は海岸でたき火を囲んで、クラスメートと語り合う。
大分県別府市にあるAPUを訪問した。
大分県別府市にあるAPUを訪問した。
すさみ町では地元の方の協力の下、シャモ鶏の解体ワークショップも。目の前で屠殺して解体、焼いて食べるまでを行った。
すさみ町では地元の方の協力の下、シャモ鶏の解体ワークショップも。目の前で屠殺して解体、焼いて食べるまでを行った。
オーストラリアのパースへターム留学。現地校での生活も落ち着いてきた。
オーストラリアのパースへターム留学。現地校での生活も落ち着いてきた。
和歌山県すさみ町で行うフレッシャーズキャンプの一コマ。美しい海でSUPを体験。
和歌山県すさみ町で行うフレッシャーズキャンプの一コマ。美しい海でSUPを体験。
School Data

〒599-8125 大阪府堺市東区西野194-1
☎072-235-6400
https://www.rishogakuen.ed.jp/ritsumeikan/
●創立 1937年
●交通
南海高野線「北野田」駅から徒歩約15分
※南海泉北線「和泉中央」駅・「泉ヶ丘」駅、近鉄長野線「富田林」駅、南海高野線「北野田」駅からスクールバスあり

コアネットの目

大阪トップレベルの受験者増加率を記録した大阪立命館の次のステップに注目▶ここ数年、圧倒的な勢いで人気を伸ばしてきた同校。立命館という人気大学の提携校であることだけに頼らず、独自に磨き上げてきた教育プログラムは、2024年度、SSH校に指定という形で評価を受けた。高台にたたずむ明るく充実した環境の校舎を飛び出し、地域へ、世界へ、学びと探究に乗り出す生徒たちの、今後の活躍が楽しみだ。