教育の原点は「人対人」全員と真摯に向き合う

仏教の教えにある「自利利他」を建学の精神とする清風中学校・高等学校。規律を大切にする校風の下、難関大学への高い合格実績を残すだけでなく、多くのクラブが全国大会に出場し「文武両道」を実践してきた。

平岡宏一校長
from the School
平岡宏一校長
人から信頼され、安心して物事を託される。人として尊敬される人間の育成を目標にしています。

そうした伝統に加えて、時代を見据えたアップデートも行われている。「探究学習は、さらに高いレベルで学ぶための体制を整えました」と語る平岡宏一校長。理系・文系共に最新の研究に携わり博士号を得た先生を招いて、「テーマを深掘りする過程でデータや事案に当たり、法則性を抽出する」という探究の本質を指導していく。

また約40年前に設置された読書・論文指導部では、中学で年間20回ほど課題に取り組み、文章作成能力のスキルアップを目指している。興味あることを突き詰め、書くことで考えをまとめ、価値観を自分の言葉で表現する。これぞ清風らしい探究学習といえよう。

同校では多感な時期の生徒一人ひとりに教員が正面から向き合い、その成長を見守ってきた。「人間は接近戦でないと育たない。“人対人”が教育の原点です」と平岡校長。毎日の朝礼では全生徒に「自利利他」の精神が浸透するよう、校長自身がさまざまなエピソードを用いて語りかけている。こうした積み重ねが他者への思いやりの精神を育む。

50年以上続く「チェックカード」では中学3年間、生徒が学校や家庭であったことを記録し、担任教諭が丁寧にコメントを返す。生徒たちは思春期の多感な時期に自分と深く向き合う機会を得る。

清風には約50ものクラブがあるが、中学、高校共に80%以上の生徒が参加し、勉強とクラブ活動を両立させている。「最近、レジリエンスという言葉を耳にします。困難や逆境に直面した際の弾力的な対応力や心の回復力をいかに身に付けるかが課題です。部活動で得られるコミュニケーションや対人関係こそ、レジリエンスを育むのに重要です」

人間力を磨くという観点から、学校行事も大切にしている。なかでも昼夜兼行で学校から高野山まで先人の道のりをたどる「100km歩行」は、清風を象徴する行事。体力と気力を振り絞って歩くうち、生徒たちの間には一体感と厚い友情が芽生える。このような困難を乗り越えた達成感は、何事にも代えがたいものとなるだろう。

「食」にも注力している同校。清風食堂では自然栽培米をはじめ厳選された食材による30種類以上のメニューが、成長期の体を健やかに育む。
「食」にも注力している同校。清風食堂では自然栽培米をはじめ厳選された食材による30種類以上のメニューが、成長期の体を健やかに育む。
毎日の朝礼では、生徒たちに校長自ら語りかける。
毎日の朝礼では、生徒たちに校長自ら語りかける。
毎年3月に行われる「100km歩行」。仲間と励まし合いながら、高野山までの道のりを歩く貴重な体験だ。
毎年3月に行われる「100km歩行」。仲間と励まし合いながら、高野山までの道のりを歩く貴重な体験だ。
50年以上続けられている「チェックカード」。
50年以上続けられている「チェックカード」。
学校行事も多彩に揃っている。
学校行事も多彩に揃っている。
ボート部をはじめ、全国大会で活躍するクラブが多い。
ボート部をはじめ、全国大会で活躍するクラブが多い。
School Data

〒543-0031 大阪府大阪市天王寺区石ケ辻町12-16
☎06-6771-5757
https://www.seifu.ac.jp/
●創立 1945年
●交通
近鉄・阪神なんば線「大阪上本町」駅から徒歩約3分
大阪メトロ谷町線・千日前線「谷町九丁目」駅から徒歩約7分
JR大阪環状線「鶴橋」駅から徒歩約12分

コアネットの目

6年間の密接なコミュニケーションが、たくましい人格を育む▶「チェックカード」を通じた生徒と教員の密なコミュニケーションは、まるで交換日記のようで、お互いの信頼関係の基盤を築いている。きめ細かな声掛けと丁寧な指導の積み重ねが、保護者からの厚い信頼にもつながり、6年間の関わりのなかで人格を磨き、進路を切り開く高い学力と精神力を育んでいる。そこが清風が支持され続けている理由だ。